美しい写真とロマンチィクな現代詩のハーモニー。時には恋する乙女の繊細な
感覚、時には無邪気な童心で、時には宇宙に広がるような男らしい豪快さ、詩,現代詩,詩集,中国の詩,写真詩集,映像詩集。
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天使
遥かな彼方から
君がやって来た
一滴の涙から大きな泣き声で
孤独な夜に句点を付ける
空の果てから
君が異国に訪れ
小さいな細胞から途切れない足跡で
人生のスタートラインに歩んで来た
君の笑顔が光のように煌き
微笑ゆえに氷雪がなくなる
君の声が潮のように歌い
眠るビーチが目覚めてゆく
君の目が天使みたいに純粋
恐れと悲しみが遠ざかってゆく
君の唇がバラのようにやさしく
隅々まで香りが放ち、、、
写真:2006年6月、ロンドン Greenwich Park 付近
詩: 2006年7月


初雪

新年の鐘が
東京の空にこだまする時
寂しい夜のとばりに
銀色の世界が映し出された
柔軟な雪が、好奇心に満ちた
初めて向こう側に坐っていた君のように
私に意外な喜びを運んでくれた...
写真:2005年1月、東京。詩:2005年1月


アジサイ
六月の雨の中
またあなたに出会った
満開のアジサイが
霧の中でつゆに濡れ
揺れる花びらが
優しく思いを告げる
まるい花球が
紫の微笑みを浮かべ
六月の雨
止むことがなく降り続け
濡れたアジサイが
町中に咲き乱れ
雨が悲しく降るほど
花が鮮やかに咲き
霧が濃く立ち込めるゆえ
花が紫の雲になる
六月の雨が あなたに降り注ぐ
紫色の星星が 私の目に映る
六月の霧が あなたをそっと取り込み
紫色の謎が 私の心にのこる…
写真:2004年6月14日、成蹊大学付近、詩:6月10日


かもめ
空を横切り
海を見下ろし
あなたの広げた翼に
どれほどの伝説が書かれているでしょう
砂浜に佇み
天の果てを眺め
あなたの従順な羽に
どれほどの秘密が覆われているでしょう
潮風が吹いてきて
あなたの伝説を載せて
青い波が沸き返り
あなたの秘密を隠し
白い浪花が飛んできて
あなたの可愛い小足を濡らし
私の目まで 濡らした…
写真:2004.03.07
詩:2004.03.27



天使の涙
天使の幻影 そっと近づき
私の耳元で 愛の夢話を語り
柔らかな翼で 私に纏わり
天国のお酒で 私の心に注ぎ
真っ白な記憶の中で 七色の画を描き
静かな空で 「天国の春」を歌う
それから来た時のように
そっと去ってゆき
ただ私の唇に 一滴の涙を残し
一滴蜜のような
天使の涙…
写真:2003.02.09 神代植物公園
詩:2003.06.22



日没の黄沙
太陽が海に口づけした時
黒い服の客が彼方からきた
古老のシルクロードを横切り
香妃墓地の砂ぼこりを巻きあげ
数世紀の変転浮沈を
空に散らかし
海に沈ませ
夕日を持ち上げ
海鳥が飛ばされ…
日没の中の黄沙―古老土地の証人
遥かに来たあなたは
悲壮な物語を語っているでしょうか?
2002年11月12日、日本で史上最初観察された秋
の黄沙の写真です。(九州・長崎の諫早湾あたり)
撮影:青木茂男(02.11.12)
詩:iiko(03.2.10)



藍色ハイウェイ
鉄筋とコンクリートで
ハイウェイを造り
工程力学の原理を守らせ
車を飛ばしても
揺れず青い光がひかる…
心と霊で
ハイウェイを造り
生命力学の原理を守らせ
私たちの距離を越え
未知な季節の中で出会い…
写真:2002/1/2 上海
詩: 2002/2/25



行かないで
行かないで 夕日と共に消えないで
行かないで 死んだような静けさを戻らせないで
行かないで 私を冷たい夜に残さないで
行かないで 行かないで
足をとめ 振り向いて
孤独に震える私を
抱いて
夕日の中で
踊る…
写真:少年写真新聞社 新谷明日子
詩:2001/11/6 iiko



半分の誓言
五月のあの朝
そっと君を訪れ
雲まで背伸びした君は
重い霧のベールをかぶっていた
九月のこの夜
スクリーンの中で君がもがき
壮絶な煙が空に昇ったとき
君は勇士のごとく倒れ
残したのは
言い尽くせなかった半分の誓言…
picture:2001.5.26 in Newyork
poem:2001.9.12 in Tokyo



林間の朝
鳥の歌声が
山の中の小屋を起こした時
朝日はもうこっそりと林間に入ってきた
湿った山道を歩き
葉っぱと土の匂いがした空気が
すがすがしく香る
私の心を
遠い山頂の白い雲へ
つれてゆき…
(2001/7/16,朝5:30頃、浅間山近辺。)



むすめよ
朝露がついているまま
あなたは私に歩んできた
むすめよ
あなたの笑顔は朝日みたいに眩しい
正午の日差しを被り
あなたは私に歩んできた
むすめよ
あなたの吐息は山の中の百合のように
春の夕暮れにねころぶ
あなたは私に歩んできた
むすめよ
世界はときめきの中で遠ざがって行く…
iiko(2001/05/23)



冬の夜空
冬の夜空に
星がある
神秘な目がひかり
冬の夜空に
あなたがいる
冷たく私を見つめ
冬の空に
私の夢がある
冬の夜と同じように長い
冬の夜空に
あなたの足跡がある
星と星の間にさ迷う…
iiko(2001.01.10)

周辺地帯
空と大地の間でさまよい
そっとあなたの名前を呼ぶ
あなたと私の間でさまよい
世紀の風は私たちを何処まで連れて行くでしょう
あなたに近づき
空につき
雲につき
あなたの夢に近づき
周辺地帯につき…
iiko(2000.11.22)

どんぐりの歌
台風雨後の黄昏
どんぐりたちが木の下に転がっている
夕日が林の隙間を通って
彼らを照らし
「私を拾って」
どんぐりたちが歌う
手で拾い、家に持って帰り
心で拾い、夢の中にしまって…

秋意
秋意が空に漂い
計り知れぬ雲になる
秋意が大地に舞い下り
金色な果実が一粒一粒実る
秋意が町中に走り回り
少女の長裙が落葉を追う
秋意が心に湧いてくる
果てしない思いは途方に暮れた…
注:秋意 ― 秋の気配
iiko(2000/9/6)

雷雨
稲妻が夜空を切り裂いたとき
あなたは怒号しながら世間に降り
無情に埃を洗い流す雨は
あなたの残酷な仁慈のように
陣痛後の大地を慰めていた...
iiko(2000/8/8)
梅雨
これはどんな季節と聞いたら
空は静かに涙を落とし
また堪え難い季節が...と
そっと私に教える
限りない蒸し暑さの中
この雨は一つの慰めですか
少女の最後のシャイな涙のように
何の音も立てないまま
夢の春にさよならを告げた
これはどんな季節と聞いたら
あなたは前額の雨水を拭う代りに
渋い涙を心に飲み込み
只私に教えた
次の季節はきっと晴の日が多い…と
iiko(2000/6/5)
故郷
春寒,郷愁が漂い
日本租界の古い建物から
お下げをしている女の子が現れ
綿入りの上着ズボン靴に包まれ
春寒は鵞鳥も凍死と言われたから…
スローガンだらけの街を通り過ぎ
革命を叫んでいた人群れを通り過ぎ
紅小兵共青団を通り過ぎ
偉大な共産主義理想を通り過ぎ
振り帰る時古い街はもう見付からない
豊田東芝サントリーの広告は町中に舞飛び
マクドナルドとケンタッキーは必死に戦い
コカコーラとペプシは一体どちらをもっと楽しめる?
ただ黄浦江の水は依然東へ流れ続け
その悠々な故郷の歴史は
川の底まで沈んでゆき…
iiko(2000/3/21)
〜〜〜〜〜〜〜〜+〜〜〜〜〜〜〜〜〜+〜〜〜〜〜〜〜+〜〜〜〜〜〜〜〜
解説:三得利=サントリー 、麦当老=マクドナルド、肯徳鶏=ケンタッキー
可口可楽=コカコーラ、百事可楽=ペプシ、可楽=楽しめる
点々星みたいな梅の花
雪の中に傲然と咲き
赤と白の涙で
結晶した氷美人です
iiko(2000/2/26)
千年の感謝
太陽が東の空に昇るとき、
君の心の鼓動を聞く
月が銀色の光を放ち始めたとき、
君の息遣いを感じる。
千年の孤独を歩いてきたのは
君に会う一瞬のため
細胞は君を思うたびに踊り、
血潮(ちしお)は君のために沸き立つ。
命の泉は千年の歌を歌いながら
湧き出し、
千年の感謝となって
最愛の君に捧げる。
iiko(99/12/28)

冬
冬の街を歩く
骨に刺すような北風の中で
探す
君の代わりに
枯葉は町中に舞い落ちる
太陽は相変わらず眩しく輝き
何もなかったようだ
でも私の心は
遠い緑の季節に留まり
泣いている
iiko(11/12/7)
秋雨
薄暗い空
また綿々たる秋雨
淡々な憂愁
雨と共に広がる
残花枯葉の寂しさは
糸が切れた真珠のように
冷たい心の湖に落ち
冬の細波を立てた
iiko(11/11/15 雨)

自由を走らせ
自由をください
小鳥みたいに歌いたい
自由を下さい
大樹みたいに伸びたい
自由を下さい
川みたいに歌い踊りながら、
天の果て海の角まで流れて行きたい
この鍵を開けて
自由を走らせ
暗い闇から逃げ出す
秋の新鮮な空気を呼吸したい
自由を走らせ
宇宙に遊離させ
陽光の強さと月光の優しさを
感じられるように
iiko(11/10/29)
世紀末
夏の眩しい暑さがまだ消えてない
秋蝉が鳴く夜はもう降りてきた
蝉の短い一生を鳴いている
一世紀の悲と歓を鳴いておくれ
世紀末、時間と空間の果てに立ち
何をしたら良いさえ
分からない孤独な人たちは
夜明け前のくらい闇の中でもがき
また震えながら新世紀が来るのを待つ
空に一瞬光った光は
世紀末少女の口元の
冷たい微笑のようだ
iiko (11/09/19)
あなたの為に歌う
この静かな夜に
そっと歌を歌いましょう
風よ私の歌を載せて
あなたの心のドアを叩いて
優しいメロディーがあなたの乾いた心に届けるように
悠々たる歌声があなたの光り輝く記憶を呼び醒すように
年少で、活気溢れるあなたが戻ってくるように
あなたの為に
私はずっと歌いたい
朝の露があなたの黒い髪に登ってくるまで
iiko(11/7/6)
鸛雀楼に登る
太陽は山に寄り掛かりながら落ちていく
黄河の水流は海へ流去る
もっと遠いところまで見たがるなら
一層上の階に登るべき
作者:王之huan4(唐)
父へ
霧が降る空を見れば
あなたの親心を感じ
シトシトと降っている雨音を聞けば
あなたの教えに聞こえ
湿っている空気を吸えば
あなたの慈愛が溢れ
一枚一枚の手紙を読めば
あなたの情が味わえる
もし戻ることが出来れば、私は戻りたい…
あなたが私によちよち歩きを教えてくれた日に戻りたい
あなたが私に三国志の物語を語ってくれた夜に戻りたい
私があなたからA、B、Cを学んだ時に戻りたい
戻りたい、あなたの傍へ
静かな夜に
あなたの平穏な鼾を聞く
注:
舐犢之情ーーーー舐:舐める、犢:小牛、小牛を舐める情。
親が子供に対する愛を喩えます。
小さな駅
その静かな小さな駅で
灰色の空の下
あなたに会った瞬間
大雨が降り始めた…
知らず知らず
あなたは私の世界に歩んできた
私の人生の駅にとどまる
私の灰色の空の上で
童話の中の仙人のように
風を呼んできた、雨も呼んできた
雨が過ぎ、青空が広がるあの日
私は驚くほど気づいた
私の空はもうあなたと共有していた
私の小さな駅はあなたから離れられなくなった…
近すぎるから
僕らはどうして別れたのか、きっと君は永遠に分からない。
近づきすぎることがただの原因かもしれない。
僕らは二つの雲みたいに単純すぎて、もっと、もっと、近づきたい。
でも、僕らが強く抱き合う時には、
もう互いに雨になっているのに気がついた。
一滴、また一滴、君の涙みたいに。
君を読む
君の祝福で
紙の折船を作って
思念の帆を張り
君の眼差しの波を乗って下り
夢の窓を叩く
君の笑顔で
紙の折船を作って
風の誓言を乗せ
私の心の海から流れ回し
愛の港を探す
君の長い日々を読む
君の曲線みたいな歳月を読む
君を読む、私の真心で

訳文:
Iikoの由来
私は文化革命の時に生まれました。ママの話によると、当時の毛沢東主席
から全国を赤色一色にする指示があった(赤色は革命の色である)
ので、パパは私の名前を「一紅」にしました。私と同じ時代に生まれた女の
子は「〜〜紅」という名前が非常に多いけど、でも「一紅」という名前はあま
り無かった。高校を卒業した時、同窓で一番仲良しだった楊さんは私の卒
業記念文集に「一紅、あなたの名前のように、緑の中の一点の紅。」と書い
ていました。私は自分の名前が好きです。黙っていれば、こんな綺麗な名
前の裏に、革命政治の意味が含まれているとは、ほとんどの人が気づか
ないでしょう。
一九九一年、名前は私と共に海を渡って、日本へやってきました。「一紅」
は「イッコウ」になったので、ちょっと気に要らなかった。三年前、同じ会社に
勤めていた同僚は「イッコウ」を「イイコ」と読みましたが、それから、皆に
「イイコ」と呼ばれています。「iiko」、可愛い名前なので、今は自ら使って
います。
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