特別な人



「だって、あんた嫌な子供だったもの」
 言い切られた言葉に、侘助は何も言えずに直美の顔を見返した。
「直美、言い過ぎ」
 流石に理香がそう嗜めたが、酒の入った席の事、我も我もと従兄弟達が声を上げる。
「本当だよ。俺たちだっておばあちゃんと話したいのに、お前がくると、おばあちゃんは俺たちに全然構ってくれないし。」
「お前はおばあちゃんにべったりでさ。毎日一緒にいるくせに、ちょっとは遠慮しろよって思ったね。」
「他所から来て、おばあちゃんに取り入って、嫌な奴だって思ったな。」
 頼彦たち三兄弟は次々にそう主張し、太助や直美も大きく頷いている。
「大体、こっちは久しぶりにおばあちゃんに会うんだから、いつも一緒の人間は遠慮してくれなくちゃ困るじゃない。」
 雪子まで珍しくそんな事を主張し、侘助は一体これはどうしたことかと反応に迷って、助けを求めるように理一に視線を送る。
「お前の事嫌いじゃなかったのなんて、理一と理香くらいなんだからな。」
 子供返りしたその主張に、それは単に、家族だったからだと思うけどね。と理一はあっさり言い、侘助はぎょっとして目を見開いた。
「だってあんた、明らかに嫌な奴だったもの。」
 理香までそう言って憚らず、侘助は俺は一応、こいつらの叔父に当たるはずなのに、なんでこんなに立場が低いのだろうと思わずにはいられなかった。
「子供ってさ、そういうの、結構こだわるのよね。」
 直美はしみじみとそう言って、手元の酒を口に運ぶ。
「先生に可愛がられる同級生を嫌うのと同じことだよね。」
 太助はそう言って、つまみのイカを噛み締める。
 この兄弟も大概似ていないと思うし、太助など明らかに侘助に遠慮を見せていたのだが、今日ばかりはどうも様子が違う。
「父さんたちは、また別の意味でお前の事に戸惑ってたんだろうけど、俺たちなんて結局そんなとこだよ。」
 その割には、自分への風当たりは随分冷たかったように思うけど、と侘助はぼそぼそと返す。
「いいじゃない。あんたにはおばあちゃんがついてたんだからさ。」
 理香はふん、と鼻で笑って、侘助は先程から繰り返される『おばあちゃん』に戸惑う。
「この家じゃさ、おばあちゃんに皆褒められたかったわけ、おばあちゃんは、あんたが来るまでは、どんな小さな事だって、報告したら褒めてくれたのよ。」
「それがさ、お前が来てから、お前がべったりくっついてて、俺たちはおばあちゃんに近寄る事だってできなくなったわけ。」
 そんなに自分は彼女にくっついていたという意識はなかったが、確かに、彼らとの間に何か起きれば、侘助には彼女の元へ行くか、納戸に籠るかの2択しかなかった。
 まさか、それが何より自分の立場を悪くしていたとは、思いもしなかった侘助である。
「俺がせっかく呼びに行っても、嫌だって言って、出て来なかったからね。」
 理一はそう言って、侘助は本当に馬鹿な子供だった。と機嫌良くビールを飲んでいる。
「お前、わかってたなら、そう言えよ。」
「おばあちゃんに聞こえるところで言ったって意味ないだろ」
 皆が拗ねてるから、侘助ばかりに構ってないで下さい。って俺が言うの? と理一は笑う。
「そういうところ、理香や理一はわかってたわよね。」
 直美は、二人とも賢かったからなぁ。と呟き、克彦がそれに賛同するように頷いた。
 但しそれは、理香や理一に言わせれば、毎日一緒にいるおばあちゃんの側にいるより、いつもは会えない従兄弟たちにくっついている事の方が、ずっと特別で楽しい事だっただけの事だ。なにも、従兄弟たちにおばあちゃんの側を譲ろうなんて意識があったわけではない。
 理一にしても、侘助を一度誘って断られれば、楽しい事の方に走りたくなっただけの事だ。拗ねた家族なんて、頭の外に出て行ってしまう程度の事で、それによって侘助の立場が悪くなろうと、自分の楽しみの方が大事という、子供らしい感覚の現れだったとも言える。
「侘助が東京の大学に行った時、俺、正直嬉しかったな。もう、おばあちゃんに褒めてもらいたいとかいう歳でもなかったけど」
 やっぱり、特別だからさ。と照れたように言う姿に、侘助は自分が周りなんて見えていなかった事をしみじみ感じさせられる。
 それよりも、いなくなってよかったと言われても、まるでショックではない自分に驚く程だ。以前なら、いくらかはやはり残念だと思っていただろうと思うのだ。
 この辺り、相手が本気で今も自分を拒絶しているわけではないとわかっているからなのかと、侘助は嘗てと今の差について思考する。
「そもそもさ、侘助は変に捻くれててさ、腹立たしかったのよね。」
「俺なんか、妾の子とか、よくわかんない話だったけど、侘助が卑屈だったからな。そういう事なんだろうって思ってた。」
「そう。ちょっとキツい事言ったら、それだけで黙り込んでさ。ちょっと目を離したら、いなくなって。」
「また、告げ口に行った。って」
 完全に、学校の先生と生徒たちの構図だと思うのだが、栄と子供たちの関係は、それに近かった。
 そして、それまで完全に平等だったはずの人物は、侘助を明らかに特別扱いしていたのだから、子供たちが納得できたわけもなかった。
「おばあちゃんは、侘助が可愛かったんだろうし、今ならなんとなくその気持ちもわからないでもないけどさ。」
 子供には、そんな大人の感情はわかんないわよ。と直美は侘助の足を机の下で蹴り飛ばす。
「侘助が可愛かった、ていうより、侘助がかわいそうだったんだろうけどね。」
 理一がさらっと言った言葉に、侘助のみならず、その場が一瞬固まった。
 侘助が嫌いだと言いながらも、彼らはそこをわざわざ突いて、侘助が傷付くのを見たいとは思わなかったし、流石にそれを口に出すような年齢でもなかった。
 それが、この家では明らかに侘助側だという判断をされていた理一が言うとは、思いもよらない事で、この場を何と言ってフォローすればいいのか、誰にもわからない。
「おばあちゃんも、間違うんだなぁ、って俺は思ってたけど。」
 理一はそんな空気を気にすることもなく、更に言葉を重ね、侘助は呆然と自分の一番の理解者であろう人物を見つめた。
 栄が自分に沢山の心遣いを示してくれたのが、哀れみから来るなんて事は、侘助が何より認めたくなかった事だ。彼女がそんな風に自分を見ていたなんて、とても耐えられる事じゃない。でも、理一が言うのなら、もしかしたらその通りなんだろうかと信じそうになる。
「理一、馬鹿言うんじゃないわよ」
 呆れたように理香が嗜めると、理一はそうかなぁ、と呟いて侘助を見返した。
「気付いてなかった?」
 ふふふ、と笑うその顔は、侘助にとっては青天の霹靂であった事すら気にしていないようで、何も言葉が出て来なかった。
 理一にそんな風に見られていたなんて、尚更思いもしなかった。理一は、自分の味方なんだと、侘助は思っていたからだ。
「大事な大事な子供が、なんでこんなに皆に認めてもらえないのか、おばあちゃんはわからなかったんだよね。」
 自分が嬉しかったように、皆が嬉しいと思ってくれるって、おばあちゃんは信じてたんだ。と理一は言って、その言い分にその場の皆が黙って聞き入ってしまう。
「だから、小さな夏希に頼み事をしたりね。」
 侘助の事を家族として扱ってほしいと言われた夏希は、侘助は自分の家族なのだと宣言して回った。本人はもうさっぱり覚えていないだろうけれど、理一はその時侘助の側にいてそれを聞いたし、母の雪子の周りには理香たち女性陣がいた。皆、少し複雑な気持ちでそれを聞いたと思う。
 でもそんなの、何の解決にもならないのにね。と理一は笑い、侘助は自分が愛されていなかったという話ではなかった事にほっと息をついた。
「結局、おばあちゃんが大きすぎたのが、一番の理由ってことなのかしらね。」
 皆、孫だけではなく、子供たちも彼女の存在を特別に思っていたから、それを取り巻く状況に割り込んできた存在が疎ましかったのだ。
 彼女自身がどんなに喜んでいたとしても、周りはそれを受け入れ難かった。どう考えても、清く正しくを徹底されてきた陣内家にとって、侘助の存在は罪の証なのだから。
「でも、侘助が賢かったら、ああまでならなかったと思うのよね。」
 直美がそこで話を元に戻して、侘助はまたそこなのかとため息をついた。
「だからさ、こんな風にお酒飲んでるの、不思議な感じ。」
 あの頃の話なんて、もう絶対できないと思ってた。と直美は笑い、皆が同じように笑うのを、侘助は不思議な気持ちで眺める。
「侘助の事、どういう扱いにしていいのかもわからなかったしな。」
 俺たちの従兄弟なのか、叔父さんなのかさ。と邦彦が言う。
「子供の時はわからなかったけどね。段々、ものがわかってくると、尚更戸惑ってね。」
 自分たちの親は、侘助を歓迎していないのがよくわかったから、親しくするのが親への裏切りのようにも思えてきて、尚更わからなくなり、そんな間に侘助は東京へ行き、祖父が死に、山を売って逃げたのだ。
 結局、家族とは認めなければいいのだ。というところに判断が落ち着いたとして、何がおかしかったのか、と思うところだ。
「私たちから見たら、悪いのは侘助なの。でも、あんたから見たら、悪いのは私たちでしょ?」
「悪いとは思わなかったけど、中に入れては貰えないんだとは思ってた。」
 温かい手に連れられて、温かい手に迎えてもらえるものと思っていた侘助が、戸惑う周囲に落胆したのは事実だ。
 この手だけが自分の味方だと、必死にその手に縋っていた。それが、更に溝を作るなんて、そもそも人付き合いの少なかった侘助には、想像もつかない事だったけれど。
「入れて、って主張もなかったのにね。」
 今日の理一は、どうも自分の味方ではないらしい。侘助はそう判断して、先程から陽気に酒を楽しむ理一を少し恨めしく思う。
 皆でちょっと話でもしようよ、と持ちかけたのは理一だった。侘助は気が進まなかったが、強引に座らせたのも理一だ。それなのに、こうして先程から侘助を叩きのめす言葉ばかり口に出す。表立って味方してくれとは言わないが、ここまで言わなくてもいいはずだ。
「理一って、意外に侘助の事嫌いなの?」
 侘助の出した結論に近いものに判断を落ち着けたのか、直美が不思議そうに問いかけると、理一は楽しそうに笑った。
「好きだよ」
 言い切られて、侘助は驚き、周りも驚きに目を丸くする。
「皆も本当は、侘助の事気になってるくせに。」
 幸せ者だねぇ。侘助叔父さんは。と理一は上機嫌に笑い、これは相当酔っているのだと、その場の全員が理解する。
 理一は元々こんなだから、あまり変わった様子は見えないけれど、これは絶対に酔っぱらいの言動に違いない。でなくては、40過ぎたおっさんが、身内の事が好きだなんて口に出すなんて有り得ない。
「そろそろ、過去の事は清算するべきだろうとは、思ってたけどね。」
「確かにね。いつまでもこだわっていたくないなってのはあるよ。」
「おばあちゃんの遺言もあるからな」
 言いたい事言って、すっきりした方がいいと思うんだよね。と理一が言えば、結局皆が納得してしまうのは、理一が本家の跡継ぎになるかもしれないからという意識より、弟が主張しているからという、親戚関係の親密さによるところだろう。
 そもそも、陣内家は家族関係が密だから、その中でのいざこざは避けたいという意識がある。皆が納得できない内に侘助が逃げ出した事で、歪みが消えたように思ってはいたが、戻ってきたとなれば、やはり家族だから親しくしたいという気持ちはどうしたって持ち上がってくる。
 それはもう、祖母が遺言を残したからとか、そういうものでもなく、家族は仲良くするものだという、子供の頃から叩き込まれた精神によるものだ。
 その事は、後から来た侘助には理解し難いところではあるのだが、理一や理香が大歓迎とは言わないまでも、きちんと自分を迎えてくれた事で、薄々気付いてはいた事ではあった。
「もう、おばあちゃんはいなくて、侘助が逃げ込む場所はないんだからさ。」
 立ち向かってよ、叔父さん。と理一は笑い、侘助はこれは理一の狙い通りの展開なのかな、と少々癪だと思いつつ、口を開く。
「俺は、お前らのその結託した様子が気に入らなかった。」
 こっちは一人なのに、お前らはいつも集団だ。と侘助は当時を思い出す。
「結局、理一は間に入ってくれた試しなんてないし、理香は馬鹿だ馬鹿だ言うだけで、お前ら、陰険なんだよ。」
 ああ、こんな事初めて言ったけれど。そう思って彼らを見れば、彼らはじっと侘助を見つめてから、揃ってにやぁと笑みを浮かべた。
「侘助叔父さんは、お子様ですねぇ。」
「おばあちゃんだけじゃなくて、理一や理香にまで助けを求めてたとはねぇ」
「いやはや、俺は、侘助を見くびってたよ。」
 あはは、と揃って笑う様子に、侘助は自分の言った言葉の意味を振り返り、ああ、俺は本当に誰にも立ち向かった事がなかったのかと、がくりと肩を落とした。
「でも、いい感じ。」
 そう言って笑う彼らは、明らかに嬉しそうだから、侘助はこんな事でよかったのかと、これまでの回り道を笑わずにはいられなかった。




 宴会のお開きの後、風呂に浸かって息抜きをした侘助は、通りかかった居間に理一と理香の姿を認めて、声をかけようとそちらへ向き直った。
「あんな風に皆で話せるなんて、思わなかったわ。」
 しみじみとした理香の言葉に、侘助は呼びかけようとしていた声を堪えた。
「侘助が、あんなだからね。」
 畳の上に転がったままの理一がそう答えて、理香はくすりと笑った。
「俺は、侘助がうちに引き取られたのって、良かったんだろうなって思ってるんだ。」
 理一はごろりとうつぶせに転がってから、理香の隣へ体を起こす。
「俺たちあの頃まだ10歳だったから、妾の子とか隠し子とか、意味が分からなかったよね。他所の子がいきなりうちに来た、くらいの理解で。」
「そうね。それに拒否感とかはなかったと思うわ。」
「でも、雪ちゃんや頼ちゃんは、そういう事わかる歳だから、余計に、侘助の事嫌だったんじゃないかと思うんだ。」
 宴会の中で、子供の頃のようにお互いを呼んでいたのが抜けないのか、理一は彼らを子供の頃と同じように呼んでいて、その声はいつもよりずっと、優しげに侘助の耳には聞こえた。
「確かに、雪ちゃんは、あんまり侘助には近づかなかった気もする。」
 16歳の少女にとって、突然現れた少年が、祖父が若い女性に生ませた子供だという事だってショックだろうし、祖母への裏切りだという気持ちにもなっただろう。陣内家は普通の家よりも恋愛事に関する考え方は古風だから、尚更その気は強かったのではないかと思う。
 更に、侘助はそれまでで既に妾の子だという周囲の視線に晒されて育っていたから、自分の生い立ちに対する引け目があった。多分、理香や理一と比べて、格段に自分の立場を理解していたはずだ。しかも、それは悪い事だと理解しているから、周りから避けられる事を、不当だと主張する事もなかった。
「うちに引き取られたのも、侘助にはあんまり嬉しくなかったかもしれないけど、まだましだったんじゃないかとは思うんだよね。」
 ただ、雪子や頼彦は、暫くすると侘助の存在をさほど疎まなくなった。20も越えれば、何となく、恋心は簡単なものではないと実感するものなのかもしれない。
 その点では、この家にいたのが理一たち家族ではなく、雪子たち万蔵の血筋であったら、もう少し楽だったかもしれないとも思うところではある。
「5歳くらいに引き取られてれば、もっと簡単だったでしょうね。」
 親たちがどんなに気にしていたって、子供たちはわけもわからず一緒に遊んだろうし、大人になってその生い立ちに理解が及んだとしたって、一緒に育った子供を、いきなり外敵のようには扱わなかっただろう。一時的に気まずくなる事はあったかもしれないけれど、侘助の性格だって違っていたかもしれない。
 但しそれは、侘助の母が早く死んでいたら、というのと同じ事だ。もしくは、彼女が侘助を手放していたら、ということ。
 だから、そんな話は考えてはいけない事なのだけれど、この家が、何の違和感もなく侘助を迎えられる可能性があった時と言えば、侘助がずっと幼かったなら、という条件は必要だったように思うのだ。
「そう考えると、タイミングは悪かったと言えるわね。」
「でも、俺は、侘助が来てよかったな、と思ってるからさ、今更でも、楽しい家族になりたいんだよ。」
 侘助もどうやら、歩み寄りたい気持ちはあるみたいだからね。と理一は笑い、理香もつられたように笑う。
「お歳暮。」
 二人の声が揃って、そして揃って二人が振り返るのを、侘助は呆然と見つめていた。
「あんた、かくれんぼは相変わらず下手ね。」
 理香が驚く侘助の顔を見て声を立てて笑い、理一も肩を震わせて笑っている。
「うるせぇよ」
 どかどかと二人の元まで歩み寄って、どかりとそこに座れば、理香が脇にあったお茶を差し出してくる。
「ちょっとは、歩み寄れた感じはあるの?」
「わかるかよ。」
 ケッと吐き捨てれば、理香は困ったように侘助を眺め、その表情にはいつも戸惑うんだと、侘助はため息をつく。
「言いたい事言っていいってのは、わかった。」
 斜めに構えて、言いたい事を言っているように見せていたかもしれないが、その実、侘助は思うままに言葉を口に出した事などない。
 いつだって、相手の様子を伺って、言葉を選んでいた。そして、その選択は、あまり上手いものではなかったのだろうという自覚も、侘助にはある。
「母さんや叔父さんたちには通じないかもしれないけど、私たちにはそれでいいんじゃないの?」
 本当は、彼らこそが侘助の兄弟だけれど、完全に打ち解けるのにはもう少し時間が掛かるだろうと思う。
 ただ、彼らも陣内の人間である。1年前、確かに彼らは侘助に歩み寄りを見せたのだ。それは、そう遠い事ではないと、理香は思う。
「チビたちには、尚更そんな話わからないでしょうし。」
 確かに昼間の子供たちは、侘助の事も久しぶりに会う親戚の叔父さんに過ぎない扱いだった。少なくとも彼らの中には、侘助に対するこだわりなんて一つもない。
「ただ、お歳暮の中身は、もう少し考えた方がいいと思うけどね。」
 理一が笑い、侘助は先だってのお歳暮騒動を思い出し、深くため息をつくのだった。




侘助を囲む、第3世代たち。
おばあちゃんがあんなに侘助の事を歓迎しているのに、侘助が歓迎されなかったのは、作中の展開としておかしいと思うので、 侘助の方が実は自分から引っ込んでいって、逆恨んでた可能性はないわけではないのではないかという気もします。
それをおばあちゃんが止められなかったというのが、尚更不思議であったりします。鶴の一声のはずなのに。

(2010.1.5)




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