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平成9年3月11日発行 No0256 ぴーぷる     

金曜ドラマ『君が人生の時』で今一番気になるキャラクター

暴力マザコン亭主・則夫役を熱演!

                                    TBSテレビ宣伝部 Tel.03(5571)2861
 

 現在放送中の金曜ドラマ『君が人生の時』(よる10時)で、一番気になるキャラクタ
ー。それは清水美砂演じる佳奈に暴力を振るうマザコン亭主・則夫だろう。まるで、あの
冬彦さんを彷彿させる。演じているのは大城英司(30歳)。

「最初、飯島プロデューサーから話をいただいた時には、ドラマのほかの部分のリアリテ
ィーがなくなるといけないから、決して冬彦さんの2番煎じにはなって欲しくないと言わ
れたんですよ。確かに1話や2話では佳奈を殴ったり、泣いたりほとんど普通のところが
無かったんですが…。気に入ってるのは、4話のシチューを作って佳奈を待っているシー
ンがあるんですけど、そういう普通のシーンをうまく演じて普通じゃない部分が生きてく
ると思うんですよ。やってて心地よかったですね」

 そんな彼は映画やオリジナル・ビデオでは名の知れた個性派(?)俳優で、原田眞人監
督作品『トラブルシューター』でのオカマのジュリエット役や、後藤大輔監督作品『ワニ
(82)分署』の強盗犯人役、さらには池田敏春監督V・シネマ『監禁逃亡3』での金髪
ハードゲイの誘拐犯人役などいろんな役を演じきっている。本人は、「作品のたびにまる
っきり違うキャラクターの自分を是非見比べてもらいたい」といい、役作りに対するこだ
わりもスゴイものがある。
 今回も則夫を演じるにあたって、準備期間が1ヶ月もないなかで、5キロ減量したとい
う。実際、目、声、トーン、喋り方一つで則夫に早変わりする方法を熟知している。
「ぜひ知らない人に則夫に対する感想を聞きたいですね。気持悪いといわれれば、役者冥
利に尽きます」。
 役作りへの真摯な姿勢の背景には、彼の豊富な人生経験がある。役者になる前の昭和6
0年、鬼太鼓座に入座。その後、数多くの小劇団の舞台に参加し、映像の勉強のためにと
新宿の歓楽街で働いていた事もある。あるきっかけで原田監督・Vシネマ「タフ」に出演、
念願のフィルムデビューを果たす。この作品には豊川悦司や渡辺哲など舞台をやっている
人が多く出ており、特に感慨深かったという。それ以降、原田作品を中心にアクの強い役
を演じつづける事になる。
 今回、夫婦を演じる佳奈役の清水美砂については、「1話目から早速、暴力を振るうシ
ーンがあるんですが、顔合わせ間も無いのに本気で殴るのは正直、気が引けました。でも、
演技にリアリティーを追及される人だから。こっちがセリフ合わせをしたいと思ってお願
いしても、快く応じてくれるんです」。
 清水も、出演した事は無いものの原田作品が好きで、かつて共演した役所広司から勧め
られて、大城も出演していた映画「KAMIKAZE・TAXI」を見たことがあるとい
う。「それで清水さんとまた今度、原田作品で一緒になるかも知れないねと意気投合した
んですよ」。
 則夫の次は是非、チャップリンのようなコミカルな役を演じてみたいといい、「目標は
本場のアカデミー賞を獲ること。今、英会話も習ってるんで、是非実現したいですね」と
将来の抱負を語って見せた。
                                               番宣担当 磯谷