それは1つの伝説だった…かつてより、村には語り継がれる物語があった…。エルフと呼ばれる長命なる一族…

人を嫌い、姿を森の奥に隠し、自分達だけの文明と社会をつくり生き続けてゆく者達…。人間のようで人間でない、神より受けたとされる人にはない力を持つ一族…。

これは、そんなエルフの森であった1つの物語である…。

 

     序章 発端…忌まわしき異変と侵食

 森の木々の隙間から日の光がもれている。エルフたちにとって何より平和の証でもあるこの天気、この状態を祝し喜び、変わらぬときを過ごしていた。

 人間と関りを避け、エルフたちは長い長い時を種族の絆でつなぎ、時代というものから姿を消して生活していた。

 だがしかし、エルフもまたすべてがすべて人とかかわりを持たなかったわけではない、悪しき心に染まり、悪魔に魂を売ったに等しいとされるエルフの対を成すもの…(ダーク)ルフ。

人にとりいり、固定の居場所を持たぬことで様々な舞台の裏でその力を振るってきた。

 魔力…エルフがもつ最も大きな力、人間と共謀し悪行にのみ、それらを行使することで、長き歴史の舞台を作為的に繕ってきた。

 エルフはそもそも同族でありながら、そういったことにばかり荷担する闇エルフを追放し、そうすることで自分達の平和を守ったように考えてきた。

が、余りある時間と常に激変する環境で生き抜いてきたことで、闇エルフはエルフに対抗する、いやそれ以上の力を手にすることが出来た。

 そして、今何百という時間を超えて、闇エルフの復讐を成就する時がきた!

 余りある時間…変化を嫌い、不変の時間を大事としたエルフ達は何の回避のすべもないまま、近付いてくる悲劇の足音を待つのみであった…。

 「キャハハハ!ほら〜、お姉ちゃんみてみて〜。」

 「あらあらどうしたの?まあ、綺麗ね。自分でつくったの?」

 大きな大木に背を預ける女性のもとに、少女が駆け寄る。女性の方は人間で言う18歳前後だろうか?とても魅力的な長い髪を雑に束ね、編物にいそしんでいる。

対照的に少女の方は、外見も幼く、見たところ10歳前後のように見える。少しほころびの見えるが、一生懸命作ったと思える満面の笑顔を表情に表し、両手でつかむ花飾りを見せる。

平和そうな一時である。エルフたちにとって当たり前で変化のない日常の一時がそこにあった。

 エルフは種族上、特にこのエルフの集落では男方が少なく。齢幾百といっておりながら、外見では成人女性にしか見えないものがほとんどであった。

だが意外といえるのは、そのしなやかな肢体。女性として非常に美しい面を持ち、優雅な腰から脚にかかる脚線美もそれこそ絵に書いたような美しさがある。ただ一箇所を除き…。

 そう、エルフは生来なのかわからないが、目の前にいるエルフの女性たちは女性として実るべき部分に乏しかった。

青い果実…失礼ながらそう形容すると表現が容易かもしれない…人間で言う中学生の発育途上の胸のような、あるかどうかもわかりにくい慎ましやかな胸がほとんどであった。

だが、エルフは別に困らない…ようだ。人間のように母乳で育てているようでもなければ、その様子もしるものはなし、エルフは生来的にスレンダーなようだった。