またしてもアッシュさんよりショートストーリーをいただきました。

イラストに沿ったSSです。

 

「にいさまのためにおいしいシュークリームつくるんですの!」

洋風にデザインされた綺麗なキッチンで白雪は、豪華に揃った材料を前にいきこんだ。

愛しのにいさまと会うことが少ない白雪は、数少ない機会をいつも楽しみにしていた。

かといって、時間少ない2人の時間を料理で大きく割いてしまうのもつらいから…、白雪は、にいさまの好きなお菓子で答えようと、品を選んでいた。

そんなある日、買い物に行く際、千影と電話で話したときだ…

「そうかい…白雪くんは今度兄くんと会うんだね…?」

「ええ…そうなんですの、だからなにかお菓子を食べていただこうとおもいましたの。」

顔に合わない大きな受話器を両手で抱いて、談笑を楽しむ白雪、そろそろ時間…と終わりに差し掛かったとき。

「そうだ…白雪くん…。」

「どうしましたの?」

不意に千影から呼びかけられ、返事をする白雪。

「この間の…他にはない特別の材料…。」

「ええ…?覚えていますわ。」

はにかみながら応える白雪。

市販にない特殊な材料をずっと前からほしいと白雪は千影に洩らしていた。

料理を作るものとしての…探究心?といったところか…。

なにより、それによってにいさまに最も美味しい料理を出してあげることが、白雪の望みだったから…。

「完成して…渡そうと思ったんだけど?…」

「そうなんですの!?きゃ、どうしましょう?取りにいった方がよろしいですか?」

「フフ…いいよ…忙しそうだからね…出かける際に…君のポストにいれておくよ…。」

「ありがとう!ごめんなさいですの…無理をいってしまって…。」

「気にしなくていいよ…研究のついでだから…。あ…効能について…いやなんでもない。」

「???」

「なんでもないよ…じゃあ、ポストにいれておくよ…じゃ。」

ガチャ…ツーツーツー……

「効能…?」

不思議なことをいってきれた千影との電話…白雪は少し考えていたが…

「多分栄養とか、そんなことですの!さあ、材料を買いにいきましょう。」

そういって白雪は出かけていった…

1時間半後… 買出しを終え、家に着いた白雪はポストに小さな瓶が入っていることに気がついた。

小さなメモを添えて…。

「あら?もしかしたら…。」

手にとって家に入る白雪、買ってきた材料をダイニングのテーブルに置き、瓶に結ばれた小さなメモを広げる…

白雪くんへ… どこにもない…特殊な材料… これは…白雪くん自身が…味わってほしい… 兄くんと…甘美で…至福の一時を… 過ごしてほしい… とメモにはあった。

よくわからない内容のメモ…白雪は瓶を前に、その少し白っぽい液体の入った瓶にらめっこをしていた。

「???なんなのでしょう?自身で味わう?飲むということでしょうか?…う〜ん」

しばらく悩んでいた白雪、意味がわからないメモに苦しんでいたが、メモを後回しにして、とりあえずお菓子作りを始めた。

「とりあえず、先につくりますの!それから後で聞くことにしますの!」

そういって白雪はシュークリーム作りを始めた…

30分後… 小柄な体で、大人が使うような器具を手に、奮闘する白雪、愛しのにいさまに食べてもらおうと、いつも以上に頑張ってお菓子を作った。

にいさまにあう前に、会える明日のために…出来上がったシュークリームを1つほおばる白雪。

「うん、これなら大丈夫!ですの…」

会心の出来とでもいうのだろうか?

いつもより満足げな白雪だった。

そして… 「さ、お片づけしますですの!」

手際よく使った器具から残った材料を片してゆく白雪、ものの1時間もせずに全てはおわり、ダイニングには千影のくれた小瓶と、白雪だけが残った。

「…結局これってなんでしたの?特殊な材料…?今から聞くのも遅すぎますの…」

時間は10時半を大きく過ぎて、ちょっと夜更かししたと感じていた白雪、気になって仕方ない小瓶を手に、寝室まで足を向けた。

「味わってほしい…ということは、飲むといいんですの?」

独白が止まらない白雪、いつもは就寝前にハニー香水を振りかけて、気持ちよく寝るつもりだったのに、今日は目の前の瓶に意識が吸い寄せられそうな…そんな感じであった。

「瓶をあけちゃいますの!」

飾られた赤いリボンを解き、コルクのちっちゃい蓋をとりはずし、鼻先でにおいを感じようとする…。

「…甘い…ですわね…バニラエッセンス…とはちがいますの…でもとってもいい香り…」

甘くて…でも何かわからないけれど、引き寄せられるような香り…まじまじと瓶を見つめる白雪…

「うん!味を知るのも大事ですの!材料なんだから…」

そうして、白雪はものの数ccしかない瓶の液体をくいと飲み干した。

「……おいしい!?なんですの?ミルクみたいな色なのに…喉に残らなくて…。」

意外すぎる中身の味に、やや驚きが止まらない白雪、まだ舌先に残る甘い風味と喉を通った涼しげな味、頭の中で一生懸命に答えをつくろうとする白雪だが…。

「気になりますの〜明日、ぜ〜ったい答えを聞きましょっと……!?…はう…ん!!…」

独り言を言い終えぬうちに、白雪が体を抑えた。

いや、胸元を強く抱いている。

「!?あう…な…なんです…の?」

急に襲った謎の感覚…胸を締め付けるような、せつないような、そしてはじけそうな感覚…そして次の瞬間、それが答えとなって白雪の前に起きた。

「あ…あつ…いです…の…あう!?むね…が…!?」

抱きしめる両の腕を押しのけて、白雪の、まだ隆起の少ない胸を少しずつ盛り上がっていく。

目に見えるほどの速さで、下着を着けるまでもない小さな胸が、今目の前で異様に膨らみ始めたのだ。

「きゃあ!な…なにが…!?あん…服が…」

一呼吸おくたびに、胸に空気でも送り込まれているのだろうか?

そんな感覚で胸は止まることなくどんどん膨らんでゆく…

もともとサイズぴったりの白雪の衣装は、均整の取れたスタイルを包むもので、いきなり起きた異常な成長に、その爆発的に膨張する女の子の果実を隠すことが出来なかった。

ビリビリリリ… 胸元から大きく裂け始める白雪の洋服、つっかえを、邪魔をなくした白雪の実る胸は、ここぞとばかりに成長する。

「あ…ああ…すご…い……です…の。こんな…ことって……」

目の前で巨大な谷間が出来上がっていく…雑誌やテレビの女優など目でもない、想像を越えた域に達した胸を、ただ呆然と見詰める白雪。

両の腕では抱えきれない胸は、膨張に膨張を重ねて、片乳で白雪の頭の大きさを二周りも大きくしたところでおさまった。

もう眼下には白雪の胸しか見えない。少女の白磁の肌の色に染まった魅惑を孕んだ果実が大きく二つ、実っていた…。

「なんですの…?なんでこんなことに…?」

ただ困惑する白雪…だが、その様子を遠く見つめるものがいた。

「フフフ…きれいだよ…白雪くん…これで…兄くんも…喜んでくれるよ…」

薄暗い部屋の中央で、水晶を通して白雪の様子を見ていた千影…口の端に笑みを浮かべ呟いている…。

全ては彼女の一計にあったようだ。

千影は、おろおろする白雪を、水晶から見つめながら続ける。

「さあ…次は…誰にしよう…?フフ…しかし…物好きだな…兄くんも…フフ。」

すっくと立ち上がり、部屋の奥に消える千影、そして、おもむろに古ぼけたカバーの、重厚な一冊を手にとり…

「兄くん…でも…私はかまわないよ…なぜって?…私も…楽しい…からさ…。」

はらはらとページをめくりつつ、真中辺りからしおりを引き抜き、ヒマになっている指にはさむ。

「いいよ……つきあってあげる…兄くんの…気がすむまで…ね…フフフ。」

真夜中に、蝋燭数本で照らされた部屋の奥、一人の少女の偏った愛と嗜好の遊戯が、今日もまた誰も知らぬ闇の中で…暗躍を続ける…。

その後……

「本当に…これは便利ですの♪」

声を喜々としながら、キッチンでいそしむ白雪がいる。

大きな胸になって、私生活が不便になった…のは案外最初だけで、もともと意識の切り替えがはやい白雪は、あっというまに新しい生活に順応していった。

調理するもの故の切り替えの良さだろうか?

「これだと重くないし、ぶれることがないから、効率よく混ぜ合わせることができますの」

何をしているのだろう?

覗いてみると、大きなボウルを、その胸の間に挟んで、作業をする白雪だった。

大きな胸に埋もれたボウルは、そのがっしりと柔肉にはさまれることで、安定を保ち、自由になった両手で交ぜる作業と材料を入れることの両方を可能にしていた。

「よ〜く泡立てませんとね♪だまができちゃうと、出来がわるくなりますの♪…あ、あん♪きゃ、これだけは…早くなれませんとね♪」

時たま混ぜる最中などで感じてしまうのがたまにきず…だがキモチよさげに鼻歌交じりで次々作業をすすめる白雪。

愛しいにいさまに、最高の料理と最大の愛とそしてその想いを詰めこんだいっぱいの胸をゆらしながら今日も会える日を楽しみにする白雪だった…。

ところで…なれるのはまだ…はやすぎないか?白雪よ…

 

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