―プロンテラ南―

ちょっとした木陰の中、一人の少女…と言っても年の頃は17〜8であろうか。

名はサイサリスと言った。通称はサリス。

ちょっと癖のある青い髪に装備はコットンシャツにソードの、典型的な駆け出しnoviceの様である。

少し前、ルナティックと相打ちになってしまったらしく、今はその時の疲れを回復させるべく座っていた。

そんな彼女の前を一匹のポリンが通って行く。 散々ルートしたせいか、ずいぶんと重そうである。

そこはかとなく、ポリンも苦しそうであった。まるで、食べ過ぎてしまった様に… (あ、ポリンだ…ずいぶんと重そうね…)

きゅぴーん☆

その時、サリスの目が光ったような気がした。

「ほうら、ポリンちゃ〜ん、こっち来なさ〜い」

…偽りの笑顔である。いや、本当に笑っていたのかもしれない。 サリスは撒き餌としてゼロピーを一個放り投げる。

が、迂闊にも道具袋を開けっ放しにしてしまっていた。 ポリンはそれに気付き飛び掛って行った。 ゼロピーよりも道具袋に!

「あッ、このおッ!」

サリスはソードを抜き放っていたが構えていなかった。その為、反応が一瞬遅れてしまった。

慌ててソードをアッパーカットの様に振り上げるが、

「アレッ?」

膝から力が抜けていく。踏ん張りが効かず、しりもちをついてしまった。 (避けられない!) サリスは目を閉じてその衝撃に身を備えた。

べちゃ!

(あれ?痛くない…)

恐る恐る目を開いて音のした方を振り返ってみると… ポリンが木に激突していた。 そのままずるずると落ちると、ぽてんっと転がってしまった。

ポリンは目を回していた。 そして、転がった先にはサリスの道具袋があった。

「あーッ、出なさいよぉ!」

道具袋を逆さまにしてポリンを出したのはイイのだが… ほとんどの荷物をポリンが飲み込んでしまっていた。

頭にきたサリスは持っていたソードを渾身の力で叩きつけた! その直後ポリンは力尽きて、ぽふんっと弾けてしまった。

(急いで拾わなきゃ、今のままじゃポリンに持って行かれちゃう)

「ふぅ、まだダメージが残ってるよ。赤いハーブでも使わなきゃ辛いかな…」

と、一人つぶやいたが、さっきの戦闘で道具袋の中はぐちゃぐちゃになっていた。 しかたなしに、サリスが中を整理していると…

(…何これ?透き通った紫色してる… !何個かポーションの入ってたビンが割れてる!あー!この前拾った「べとべとする液」も無い〜!

う〜、アレ1個売ればソードが買えるのにな… と、とりあえず、これを空瓶に入れておこう…うわ、糸引いてる。触んないようにっと…)

…(詰め替え中)…

「瓶に入りきるかな…」

「糸が切れない…」

「うわ、ゼロピーがッ!」

…(詰め替え終了)…

これ、使えるのかな?不安だなー。 うぅ、試してみたい… …ちょっとだけなら平気だよね…ちょっとだけなら…ちょっとだけ……

…ぺろ… ん?何これ!? 体の痛みがウソみたいに引いてく!

何が混ざったのか分かんないけど、なめるだけでコレだけの効果があるんだから売らないで持っとこ〜っと♪

よ〜し!今ならルナティックにも勝てそうな気がする! いっちょポリン狩りだ〜♪ …ちょっと体が熱いけど気にしない方向で♪

…数時間後…

…アレから私はずっとポリンと戦っていた。 いつも以上に調子がよかったせいか、それとも、あの薬のせいか。

ポリン狩り… いや、ポリンの群れに挑んだと言うべきなのか。 ともかく私はずっとポリンと戦っていた。

一瞬が永遠とも思えるくらいに、集中しているときもあった。 危ないときもあったけど、あの薬を使ってしのいで… 結果、勝つことが出来た。

「終わったー!」

ポリンを全滅させた時、気が付くとそう叫んでしばらく座り込んでいた。 あ〜、疲れた。 それに、お腹空いた。

そう言えば、最後にご飯食べたのいつだっけ。

…?

なんか、息苦しいな。 ま、いいや、結構稼げたからご飯食べてこよ〜っと♪

 

―プロンテラ南東の酒場―

そうして、馴染みの酒場(剣士ギルドより少し北)に行ったんだけど、妙に周りの視線がいやらしいような気がする。

「お腹空いたー、叔父さーん今日のお勧めは何?」

「ああ、今日か?イイ熊の肉が入ったんでな、そのものなら何でもお勧めだよ。」

そういって答えてくれたのは、がっしりした体格の髭ヅラの叔父だった。

以外にもこの髭面おやじ、一部の女性から人気があるらしく、ナイスミドルとか呼ばれてるとか。

ここの酒場は私の叔父が経営してて、何度かアルバイトをさせてもらった時もあった。

「んじゃ、早く出来るやつにして。」

「それは、かまわんが…それよりお前、着替えて来い。 そのままで居られるとこっちが目のやり場に困る。」

「え?」 「分からんか?なら、そこに鏡があるから、ちょっと自分の姿を見てみろ。」

「うん。」

…思わず絶句してしまった。

「うわ。」

さっきまでの戦いで、ポリンの飛び汁だらけ…なのは分かるんだけど… なにより、息苦しい原因が分かった。

…胸が大きくなっていた。 さっきまで余裕がある服着てたのに、今じゃはっきりと胸のラインが出て、乳首まで分かるくらいだった。

いくつくらいあるんだろ、これじゃ、今持ってる服は全滅かな…

「…分かったか?」

「うん…」

「なら着替えて来い。それまでには作っておいてやるから。」

「行って来るね。」

(自分の家まで行ってる時間ないよ。あそこまで行けば自分の服ぐらいは作れるけど…)注1

私は急いでプロンテラの噴水近くにある服屋(防具屋?)に向かった。もちろん、胸は隠しつつ。

 

―服屋(防具屋)―

とにかく、着れるものを片っ端から調べてみた。 そうしたら何と、服のサイズが胸囲80だったのが96になっていたのだ!

さっきまでは服が支えてくれたけど…今では、ブラなしだと痛くて動けなかった。

(あんまり予算は無いからブラとコットンシャツでいいか… ちょっと、サイズは大きめにしておこうっと。 はぁ、痛い出費だな〜。 戻ってご飯たべよ〜っと…)

 

―再び酒場―

「戻ってきたか。どうした?浮かない顔して」

「ん、何でもない。それよりご飯出来てる?」

「ああ、ついさっき出来たばっかりだが…結構量あるぞ、食いきれるのか?」

「大丈夫、食欲だけはあるから」

「そうか?まぁ、これは無料にしてやるから、そう気を落とすな」

そう言って差し出したのはステーキだった。 側にはにんじんといもの炒め物。焼き加減はミディアムレアで厚さ1cm超、特製の甘辛ソースの味付け。

見た目で既に500g以上あることが分かるくらい大きかったのだが…

「ありがとね」

サリスはそう言って当たり前のように平らげていった。

「おかわり」 「まだ食うのか?」

「当前だよ。全然足りないよ。」

「ほどほどにしておけよ。」

今度は、醤油ベースで色々な山菜と、薄切りの肉が入った鍋(3,4人前)だった…が。

「ご飯頂戴」

「ああ、大丈夫か?」

「ん、大丈夫、まだちょっと足りないかな。」

「コレで最後にしておけよ。」

そう言って白米(2合)を出したのだが

「あ、あとミルク頂戴。」

「…それは自分で買ってくれ…」

ずず〜っ…

「あ〜美味しかった。ごちそうさま♪」

「ようやく、気が済んだか」

「うん、ありがとうね。」

「行くのか?」

「うん。でも、もう帰って寝るけどね。」

「ツケにしておくから後で払えよ。」

「はいはい。」

 

―サリスの家―

「ただいまぁ」

サリスは現在プロンテラ南西端の家に一人暮らしである。 元は、両親も住んでいたのだが…

「お前もそろそろ一人で暮らして行けるだろう。とゆーわけで、ちょっくら父さんと母さんは旅に出てくる。 なに、遅いハネムーンだと思ってくれ。

月の維持費くらいは送ってやるから心配すんな。 あ、あとな、父さんと母さんの使ってた装備品は自由に使って構わないからな。 んじゃ、行ってくる。」

と、まぁこんな感じであっさり旅に出てしまった。

二親ともLv60超の猛者だから心配はいらないだろうが…

(はぁ、なんで私の胸大きくなったんだろう? いきなり、こんなに大きくなるなんて…でも、今以上大きくならないよね。 ふぁ〜ぁ、眠くなってきちゃった…着替えて寝よう…)

サリスが着替えようとしたとき、シャツのすそが乳に引っかかり…ぷるんっ、と音を立てそうなほど大きく揺れた。

(何!?また大きくなってる?)

そう思うのも束の間、サリスの体を慣れない快感が走り抜けていく。

「ひゃッ」

補足として今のサリスの胸囲は100前後ある。

(何?今の感覚…気持ちよかった?でも、眠い…)

食事前に買った服では限界ではないにしろ、足りなくなるのは目に見えていた。

しかし、ポリン達と戦った時の疲れが出てきたせいか眠くなっている、加えて食事直後である。 今のサリスに冷静な判断力は無かった。

倒れこむようにベッドに潜り込むと、サリスはそのまま寝てしまった。

 

−翌日−

サリスの胸は130を超えていた。

ぐぅ〜きゅるるる…

サリスは自分の腹の音で目を覚ました。

「ん、あ、ふぁ〜ぁ。」

(あ、ポリンが2匹いる)

しかし、それはサリスの急成長した乳である。

「また、大きくなってる!」

自分の胸の大きさに驚き、サリスは飛び起きてサイズを確認する。

(何これ…昨日の倍はあるよね。足元が見えないよ。)

昨日、風呂に入ってないことを思い出し風呂場に行くことにした。

蛇口をひねり前かがみになった時、サリスの巨大化した乳にシャワーが当たった、その瞬間、サリスは快感に身をよじった。

(う、何これ?…気持ちいい…!ぅぁ、胸が疼いて…)

「あっ……ぁ…あぅっ……はぁ……ぁぅ…」

サリスは既に快楽の虜になっていた。自らの手でその巨大化した胸を揉み解しさらなる快楽を求めていった。

「出るぅっ、うぅんっ、あぁっ、出る!出るちゃぅょぉぉ…」

サリスの求める快楽への欲求はさらに強まっていた。

巨大な胸を揉む手も激しさを増し、上下に揺らしていただけだったのだが、終には上下左右、円を描くように揺らしていた。

限界の無い欲求も終に極限に達しようとしていた。

「ああ〜、出るゥ、出るゥ、出ちゃうぅぅ〜…」

サリスがイッたと同時に、その巨大な乳房から白いミルクが噴出していた。

しかし、サリスは気が付かなかったイッた瞬間に気絶してしまったのである。

しかも、シャワーは出しっぱなしであった。そのため、ミルクはきれいに流されてしまい、サリスは射乳したことに気が付くことも無かった。

食事を済ませたサリスは、この大きな胸をどうにかしようとしていた。 その為に外に出る必要があるのだが…

(あ〜ん、これじゃ着れる服が無い〜、あうぅ、どうしよう…)

昨日買った、ブラはもう役立たずである。 とにかく、この巨大な乳をどうにか隠さねばならなかった。

(とりあえず、何か布を… こうやって、巻いてやれば最悪でも砂漠の辺りの人みたいだよね。)

そのときサリスが取った行動とは、胸の辺りを適当な布を巻きつけて数箇所金具で止めただけなのだが… 端から見れば水着のように見えるだろう。

即席ではあるが、ブラの役目もしていた。

サリスは以外にも裁縫が趣味の一つであった為、今まで使っていた服を手直しし、大きくなった部分だけ接ぎ充てて使うことにした。

それに、母が使っていた外套(メントル)注2…もったいなくて今まで使ってなかった奴を羽織る。

この巨大な乳房をどうにかするため、旅に出ることにした。

道具袋には必要最低限の荷物と布“紫ポーション(仮)”を入れ… そう、サリスは気が付いていなかった。

自分の胸を急成長させたのは“紫ポーション(仮)”だと言うことに…

 

結局サリスの胸の成長が止まったのは3日後であった。

そのときの胸囲は180だったそうである。 

 

注1:サリスは以外と裁縫が得意でたまに自分で服を作ったりする程度の腕前はある。

注2:メントル(外套)は元はマントの一種で防水加工とか対刃繊維とかで出来ているものです。