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半年経って、向こうから何かしようとかそう言う連絡は全くなくなった。
その間にカップルのイベントも沢山あったのに、全く誘わないし、誘いもない。もう愛情がないんだと思っている。
ただ、平日ご挨拶が毎朝・毎晩。
来なかったことが一度もないので、来なくなったら心配になってしまうかもしれないけれど・・・。
それでももうただのメル友なんだろうと思っていた。

その間に新しい彼が出来た。
新しい彼に彼の話をしたら「それが生活の一部なんだからちゃんと返事してあげなさい。」と言われた。
「やきもちとかないの?」
「それが貴方と彼の生活の一部なんだからさ、止めるのにわざわざこっちの状況を説明をするのもおかしな話じゃないか。
別にかまわないよ。むしろ俺は毎朝・毎晩メールするぐらいなら。会いに来るしね」
新しい彼は前の彼と同じぐらい時間的にかみ合わないのに、よく一緒にいる。家が近いせいかもしれない。
そう言われたので一応返事をし続けた。休日はメールがこないので、週明けにはこないだろうと思うのに来ている。
毎朝七時二十分前後と夜は十時前後。
ただ、だんだん私自身が面倒になってきた。全く違う生活をしているのに、どうして同じ事がずっと続けられるんだろう。
ある意味進歩がないように感じる。朝はもう起きている時間だから問題ないけれど、夜はその時間何をしているのかわからない。
それをわざわざ返事をするのは、おかしいような気がしてきた。

そんな時、風邪を引いた。

熱が出て、身動きが取れないまま二日ほど寝込んでいた。新しい彼はたまたま出張で、今日帰ってくるらしい。
かろうじて会社に連絡をしているものの、まだ回復する感じもなかった。
水を飲むのも、しんどいほど。トイレに立つのもつらくて嫌だったけど、こればかりはどうしようもない。
彼からのメールに返信など一切出来なかった。
新しい彼はメールの返信を出来ないのを察知して、定期的に電話をくれていた。
救急で病院に行きなさいと言われても、救急でやっている病院を考えるのも難しい。

「ただいま」
新しい彼は手荷物もとりあえず、私に体温計を測らせてゼリー飲料を手渡した。
疲れているはずなのに、私の心配ばかりしていたようだ。
「うーん、インフルエンザじゃないのかなぁ・・・。」
「え・・・」
のども腫れていてしゃべるのも億劫なので、それしか言えなかった。
とりあえず、病院に行く為に彼がこまごま動いていた。
着替えが済んだ時、玄関のチャイムが鳴る。
ほぼ動けない私はそのままベッドの縁に座って、彼が玄関へ出た。

彼だった。

新しい彼はびっくりもせず。
「彼女、熱がひどいので病院連れて行くんです。すいませんけど後日連絡させますので。今日はお帰りいただけますか?」
と、向こうがたじろいている間に、軽く頭を下げた。
「は、はい。失礼しました」
彼はそう言って帰っていった。

「君が返事を返さないから心配だったんでしょう?すぐわかったよ。と言うか、想像どおりの人だね」
彼は車での病院の道すがら話始めた。
「なんで?」
「ん?」
私は朦朧とした頭で、どうしてまた後日連絡させると言ったのか聞きたかった。
「連絡・・・。」
「あぁ、あぁ言えば安心するでしょう、彼も。熱が出て、返事がなくて。心配で来たんだと思うんだ。
だから、熱が下がって、連絡してあげればいいだろう。」
彼は苦笑していた。
「君が最近返信を面倒がっていたのは知っているよ。ある種の強迫観念だったんだなぁって思ったよ。
それだけ僕のことを大事にしてくれているんだとも思った。」
彼の言っていることの意味がわからない。
「君は、誰にでも優しいのさ。だけどね、僕のことはもっと大事にしてくれてると思うよ。」
病院に着いてしまったので、そのまま話は終わってしまった。

20051204 枯矢

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