あわてるな

先日、小泉機関の「皇室典範に関する有識者会議」が「女系天皇を認め、皇位継承は直系
の長子を優先する。」という最終答申案を出しました。
政府は、これを受けて来年1月にも法案を提出したい。としています。
法案が成立すれば、愛子様が即位されることが確定するわけですが、皇太子が即位されて
もいないのに、何をそんなにあわてているのか、私には全く理解できません。

そもそも「有識者会議」とは一体何なのでしょうか?
吉川とかいうロボット博士は、三笠宮寛仁親王より偉いのでしょうか?
どういうわけで貞子女史が登場したのですか?ビデオは再生されてはいないはずです。
っていうか残りの人は、適当に連れて来たエキストラですか?顔が見えません。
こんな感じの、謎の有識者達によって、肇国以来、皇統は最悪の危機的状況に追い込まれ
てしまいました。
何事に於いても同様ですが、伝統や歴史や文化というものは、守らなければ簡単に壊れて
しまうものなのです。女帝は33代推古、35代皇極、重祚し37代斉明、41代持統、
43代元明、44代元正、46代孝謙、重祚し48代称徳、109代明正、117代後桜町天皇
の10代8帝が即位していますが、女帝が皇族の直系以外の男子と結婚し、生まれた子が
即位した例はありません。
また、天皇が崩御し、替わって皇后が即位し、さらにまた、再び即位した例も2例あり、
女帝は、あくまでも緊急避難的な中継ぎとしてのみ存在していたに過ぎません。
ところで、女帝について一般には「男女平等だから女帝でもいい。」という意見が多く見
受けられますが、男と女の間には、未来永劫、平等など在り得ない。と言う冷厳な事実が
わからないのでしょうか?
まあ無理もありません。神道を知らない人は無邪気にこの様に答えるものです。

天皇家の祖先神つまり皇祖神は天照大御神であります。
天照大御神の父は伊邪那岐神であり、母は伊邪那美神であります。
二神がオノコロ島に立てた天之御柱を伊邪那岐神は左廻りに、伊邪那美神は右廻りに廻り
伊邪那美神が先に声を掛けてから、まぐわいを遊ばれたので不具の子が生まれ、海に流し
たわけですが、古事記では男と女の役割と在り方と序列が神々の行動を通して詩情豊かに
描かれています。
古より日本人は、神に習い、男は男らしく女は女らしく、清く明るく直く正しく生きてき
ました。

天皇(すめらみこと)は、毛唐どもが強制した無機質かつ形式的な単なる象徴などでは、
決してありません。
国民の喜びも悲しみも全て我が事として受け止め、共に泣き、共に笑い、ひたすら国家の
安寧と国民の幸福を神に祈る、我が国の最高の祭祀者が天皇であり、全ての日本人の心の
拠り所であります。
天皇は国父であり、皇后は国母であります。

皇統とは血統のみならず霊統であります。
天皇と森羅万象生きとし生けるもの全ては、神の御霊で結ばれているのです。
全ての、私たち人間を含めた生き物は各々霊統を持ち、全ての霊統は皇統へと連なるもの
であります。
皇統の危機は、私たち日本人の存在そのものの危機でもあるのです。

皇位継承を血の通わない制度として捉え、単に制度の安定の為、機械的に長子であれば、
誰彼構わず女帝でも認めるという方法は、大正天皇の悲劇の二の舞であり、天皇制を破壊
し国体の壊滅を目論む勢力の謀略と言わざるを得ません。ジェンダーフリー推進論者も、
その一味であろう事は疑いようのない事実です。
古において、新しい天皇は、直系、傍系を問わず、朝廷に於ける合議によって、能力人格
において最も相応しい皇族が即位をしていました。

以上を踏まえて、皇室典範改正については、もっと時間をかける必要があります。
あわてることはありません。05/12/01
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