ラスト・ヒーロー

私はハウンド・ドッグというロックン・ロール・バンドのファンです。
彼らは、デビュー以来今日まで、数々の名曲を世に送り出して来ました。
中でも特に私が好きなのは、「ラスト・ヒーロー」という楽曲です。
メロディーの素晴らしさは言うに及ばず、聴くたびにその歌詞に励まされています。
こんな感じです。

嵐の海に 舟を出せ
息がつまりそうな 都会離れ
終わる事のない シナリオには
行き着くところも 見えないよ
  裏切りもあったけれど 孤独に唄うよ
  シャウトして クライマックスはすぐそこさ
    starting all over now
    あきらめるな ついて来いよ
    俺たちの 長い旅 始まったばかりさ

立ち止まる事も 許されず
わき目もふらず 走り続けた
  悲しみはブルーリバーに 沈めて来たけど
  ただのやさしさは なぐさめさ
    starting all over now
    あきらめるな ついて来いよ
    俺たちの 長い旅 始まったばかりさ

give me some lovin’
おびえた目で 心配するな
ラストヒーロー 待ち望む声が 今も聞こえる
                          詞 大友康平
                          曲 八島順一・蓑輪単志
                          1983
                          CBS/Sony Inc.
                          
私は二番の歌詞の前半「立ち止まる事も許されず、わき目もふらず走り続けた」に、
どうしても開国以来の、我が国の姿を重ねてしまうのです。
明治維新後、富国強兵をスローガンに欧米列強の跡を猛追爆走し、日清日露戦役で勝利
し、世界に神国日本を知らしめ、第一次大戦に於いても戦勝国となり五大国入りを果た
したのはいいけれど、邪悪なユダヤ=キリスト連合の策略に引っ掛かった大東亜戦争の
敗北によって全てを失い、我が国の歩みも止まったかに見えました。
が、神々と天皇と国民は心を一つにして復興への一歩を踏み出し、現在とりあえずは、
なんとか豊かさを保っているわけです。
復興から高度成長そしてバブル景気、其の後の長い不況を通じて、日本人は傷つき疲れ
果てて、かつて持っていた、神の子たる高い霊性も、激しく損なわれ、限りなく獣(け
だもの)に近づきつつある。というのが、現在の状況ではないでしょうか?
悲しみはブルーリバーに沈めたくらいでは、心の中から消えることはありません。
ただのやさしさは、なぐさめでしかない。かも知れないけれど、ただのやさしさすら、
人に示すことの出来ない馬鹿者のなんと多いことか。
物質的な格差が開きつつある世の中ですが、実際には誰も勝っていないし、まして負けて
いないにもかかわらず、勝ち組だ。負け組だ。と、常に自分と他人を比較して一喜一憂し
自分の人生を自分らしく、あるがままに生きることが出来ない、夢も希望もない、不幸で
哀れで情けない日本人が、激増してしまいました。

しかし、あきらめてはいけません。
日本も日本人も、これで終わった訳では断じて無いのです。
民族の長い旅路は永遠に続くのです。
神国日本に八百万の神々が在る限り、何も恐れる事はありません。
今は辛くとも、己を信じ、明日を信じ、夢を信じ、神を信ぜよ。
おびえた目では、敵の姿は見えないものです。
ラスト・ヒーローは、あなた自身なのです。         06/07/18

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