ピョンヤン日帰り

国家の役割において最も重要なことは、自国民の生命・財産を保全すること、得体の知れな
い個人ならびに集団の自国領域への侵入を阻止することであります。
そのために、我が国の政府は膨大な国民の税金を使って、最新装備を取り揃え、領海ならび
に沿岸の警備を行なってきたわけです。
しかし、こともあろうに我が国の領土内において、不法に侵入した北朝鮮の工作員によって
多数の、何の落ち度もない日本人が拉致されたのです。
いったい、我が国の安全保障はどうなっているのでしょうか?
政府は、北朝鮮の関与を疑いながらも、金正日の強い否定の前になすすべもなく沈黙を続け
てきたわけですが、9月17日の平壌における日朝首脳会談の席上、金正日が拉致の事実を
あっさり認め、口先だけの謝罪をしたことで、「金正日は誠意を見せてくれた。」などと
素直に感動している、我が国の首相の姿を見ていると、本当にやりきれない気持ちになりま
す。会談後、日朝平壌宣言に調印し、得意満面の外務省幹部をはじめとする、政府首脳たち
は拉致被害者およびご家族に対して、今までこのことを放置していたことに対して、いかな
る責任をとるのか明確にしなければなりません。
いずれ国交正常化交渉が始まるのでしょうが、そもそもなぜ、北朝鮮と国交を樹立する必要
があるのか、理解に苦しみます。
金正日は独裁者であり、北朝鮮建国以来、父子二代にわたって、人民を抑圧し、搾取し
数々の人道に対する罪を重ねてきました。北朝鮮に対し、カネと技術とコメを与えることは
金正日を利するだけであり、彼の権力基盤を強化して差し上げるだけの結果に終わるという
ことがわからないのでしょうか?
北朝鮮人民は、あいも変わらず希望のない日々をおくることも。
他国に対する援助あるいは協力には、特定の目的があるものです。
大東亜戦争後、米国が日本の復興に力を注いだのは、日本を民主化し、反共の防波堤たらし
め、アジアにおける自国の舎弟分にしたかったからにほかなりません。
我が国が、真に北東アジアの平和と安定を望むのであれば、なによりも金正日政権の打倒が
先決ではないでしょうか?02/10/06
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