これでいいのか?

一体、我が国をどうしたいのか?これでいいのか?
私は、為政者のみならず、すべての日本人に問いたい。
以前、私は「名誉ある地位」の段で、日本は大国にならずとも、平和主義に徹し、清く明る
く直く正しい道を歩めば、天の徳、地の恩に満ち満ちた清浄の世界と、光明にあふれる生活
とを享受することができるのであります。と述べましたが、それは理想に過ぎないという事
に気が付いたのです。世界の非情な現実の前では、小国のままでは、大国に翻弄され続ける
ことになりますし、清く明るく直く正しい道を歩むことは、もちろん大切ですが、現在の日
本人は、一体何処へ向かってどのように歩けばいいのか、方向を見失い、右往左往している
のです。
私たち日本人には、確固たる理念と明確な目標が必要なのです。
私たちは、その時代その時代に、国として進むべき方向を定め、そこへ向かって国民一丸と
なって突き進んできました。

太平の眠りを、米国によって、むりやり叩き起こされた幕末の日本人は、欧米列強に伍する
国家の建設を目標に定め、世界に冠たる一等国日本を目指し、王政復古を成し遂げ富国強兵
殖産興業を推し進め、第一次世界大戦後は、世界の五大国の仲間入りを果たしたのでした。
そうして、得意の絶頂にあった、明治維新の立役者たる薩長土肥の田舎さむらいの末裔たち
は、日本人を「指導民族」であるとして「八紘一宇」の旗印の下、アングロサクソンに先制
パンチを浴びせたわけですが、これが、悲劇の始まりでした。相手が悪かったとしか言いよ
うがありません。
アングロサクソンとは、敵を皆殺しにすることを善とするキリスト教を信仰し、血に飢えた
戦争民族であり、米国の自由と民主主義を最も尊いものとし、これを世界中に広めることを
自らの使命であると信じて疑わない独善的な人種なのです。それは今も変わっていません。
彼らは、自由の大義の為ならば何のためらいもなく原子爆弾を落とすことができるのです。
少し話がそれてしまいました。我が国は、米国の圧倒的な物量の前に、無残にも玉砕したの
です。戦争には負けましたが、打って変わって米国は、地政学上重要な位置にあった我が国
に対して、復興の為の援助を始めました。もちろん米国の自由と民主主義も移植されました。
戦後、日本人は国の目標を経済復興に定め、国土の防衛は米国に頼り、ひたすら商売に精を
出したわけです。こうした努力が実って、GDPは米国に次いで世界第二位となり、一時は
ジャパン・アズ・ナンバーワンなどと持ち上げられもしましたが、今や、やる事為す事裏目
に出て、八方ふさがりというのが、我が国の姿であります。こともあろうに、ピョンヤンの
映画オタクにまで、なめられている始末です。

今こそ私たちは、目指すべきです。新しい目標を掲げて。
世界のいかなる民族からも、軽んじられることのない国家を。
すべての日本人の生きる喜びに溢れた、天の徳、地の恩に満ち満ちた国家を。
悩みは尽きませんが、私たちは、日本人として生まれ、日本人として生き、日本人として
死んで行くのです。ただそれだけです。
そのことに誇りが持てるように、皆で力を合わせてがんばりましょう。03/05/06
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