美しい国

美しい国。と言われてもピンとこない人は語感の確かな人です。
美し。という言葉の本来の意味は、小さくて可愛らしい。という意味であります。
装飾品。日用品。人から贈られた大切な品物。花草木。稚児。女性といった儚く弱く壊れ
易いものについて使われる言葉であります。
国については、うるはし。清し。が使われました。
うるはし。は整っていて立派な様子を言い、清し。は汚れや濁りが無く清らかである様子
を言いました。神道の清浄であります。
祝詞でも、うるはし。清し。は宣られますが、美し。は読まれません。
美しい国。と言葉が発せられる度毎に、言霊の働きによって、我が国がこじんまりとした
小国に成って行く様な気がしてなりません。

私たちは今一度、国づくりの原点に、立ち返らなければなりません。
天孫降臨から、実に数万年の月日が流れました。しかし、未だ皇祖の御命令は果たされて
いません。
降臨の際、発せられた天壌無窮の神勅「葦原の千五百秋の瑞穂国は是れ吾子孫の王たるべ
き地なり。宜しく爾皇孫就いて治せ。さきくませ。宝祚の隆えまさむこと、まさに天壌と
窮まり無かるべし。」は、皇祖によって皇位の正当性と永続性を保障されたもの。と伝え
られていますが、そうではありません。これを実現し護持するのは邇邇芸命であり、皇祖
は邇邇芸命と神のわけみたまたる私たち人間に対して、葦原の中つ国に清浄なる神の国、
すなわち高天原を現出すべし。と、仰せになられたのであります。

爾来、天皇と神々と私たち国民は、仰せに従い惟神の道を歩み、比類なき神の国を造って
きました。天皇(すめらみこと)の大皇威(おおみいぶ)は皇国(すめくに)の国光(く
にのひかり)として大宇宙の果てまでも明るく照らしていましたが、現在、邪神や邪霊、
穢れた者共による攻撃に晒されています。
さらに、現代の多くの日本人は、神は常に己と共に在り、己が神によって生かされている
という事を忘れ、私利私欲のみを追い求め、鬼畜世界に蠢く魑魅魍魎の如き代物に、成り
下がってしまいました。
私たちは今こそ、天壌無窮の理念に基いて、美しい国を超越した、うるはしの清き国へ、
神国日本へ、我が国を甦らせなければなりません。07/08/14
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