国民主権

失業率が戦後最悪となりました。今後さらに悪化するものと思われます。
新宿や池袋といったターミナル駅のある商業地のみならず、私たちが日常生活を営んでいる
ごくありふれた住宅地でもホームレスの人達の姿を見かけることが多くなりました。
そんなホームレスの一人が、中学生のグループに殴り殺されました。また、最近では、
子を持つ資格のない親の下に生まれた幼い命が、次々に失われて逝きます。
もはや、市民生活は鬼畜世界へ引き寄せられつつあると言っても過言ではありません。
こうした危機的状況にもかかわらず、為政者達と言えば、一国会議員が外務官僚に圧力を
かけたとか、かけなかったとか、彼の名前を言ったとか、言わなかったとか、威勢のいい
外務大臣をクビにしたのは正しかったとか、正しくなかったとか、案内状を出したとか、
出さなかったとか、相も変わらず次元の低い争いを繰り広げているのです。
しかし、彼らは主権者たる私たち国民の厳粛な信託によって選ばれた代表者であります。
したがって、この末期的な社会を現出させた責任の一端は、私たち国民にもあります。

皆さんは果たして、主権者としての自覚をお持ちでしょうか?
そもそも国民主権とは、長きにわたってヨーロッパの絶対主義王制によって抑圧された民衆
が血の闘争の末に勝ち取った、人間の尊厳に立脚した崇高な人類普遍の原理であります。
しかし、この「国民主権」は私たち日本人にとっては大東亜戦争後、アメリカ独立宣言、
フランス人権宣言の流れを汲む日本国憲法において初めて認められた「新しい」権利であり、
しかも、GHQすなわち米国によってもたらされたものである(この点に関しましては米国を
一応評価しておきます。)ことから、これがいかに大切なものであるか、が今ひとつわかって
いない人々が、少なからず存在していることも事実です。
選挙が近くなるとマスコミ各社は、しばしば街頭で有権者にインタビューをしますが、
政治には興味ありませーん。私的には無党派ってところでしょうか?
などと主権者たる国民の固有の権利である選挙権を自ら放棄したかのような脳天気な回答が
目立ちます。
我が国の主人公はあなたです。主権者としての自覚と誇りを持つべきです。
政治が悪いから、世の中がよくならない。もうこれ以上痛みには耐えられない。
こんなはずではなかった。愚痴をこぼす前にやるべきことがあるはずです。
改革するぞ!改革するぞ!馬鹿のひとつ覚えのごとく口角アワを飛ばして絶叫している
総理大臣を拍手喝采して迎えたのはあなたではなかったでしょうか?

ヒトラーは、その著書「わが闘争」の中でこのように記しています。
「常に大衆とは愚かである」02/02/21
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