景(以下切れ)(景秀)

   上々作






  古刀 (鎌倉初中期 正元頃 1259年頃)
財)日本美術刀剣保存協会 
  第四十六回重要刀剣指定







長さ69.4cm 反り2.7cm 目釘穴2個
元幅2.75cm  先幅1.85cm

 景秀は古来、光忠の弟と伝えられ、同作中の傑作として「くろんぼ切り」なる名号のある太刀が著名であるが、現存する作例は少ない。 同工は光忠と同じく華やかな丁子乱れを得意としており、焼き幅広く、出入りがあって、中には焼頭が鎬地にかかるほどのものがあり、光忠よりも乱れの間が近く、尖り刃が目立ち、ややすすどしい感を受けるものである。
 この太刀は、板目に杢が交じり、足、葉入り、小沸がよくつき、部分的に沸が厚くつき沸くずれ、刃中さかんに金筋、砂流し等がかかるなどの出来口を見せている。  総じて乱れ刃穏やかで古雅な作域を示した一口である。 銘字は「景」の字以下は「秀」の字の一部を遺して切られているが、その書体から景秀であることには疑いはなく、在銘稀有な景秀の作として、また彼の作域を知る上で資料的にも価値が高い。(以上重要刀剣図譜より抜粋)

 長光の叔父、そして長船の祖である光忠の弟で、鎌倉期の備前を代表する名工です。 伊達正宗の愛刀「くろんぼ切り」で世に名高いのですが、現存する遺作が極めて少なく、在銘は稀有なことで知られています。
 磨り上げながらも反り高く、腰反りつき、先に行っても反りがつく古雅な太刀姿。 鍛え、板目に杢が交じり、やや肌立ち、地沸つき、地景入り、乱れ映り立つ。 刃文は小互の目に小丁子、小乱れなど交じり、小足、葉入り、小沸よくつき、部分的に沸厚くつき沸くずれ、喰違刃風、細かな飛焼を交え、金筋、砂流しさかんにかかる。 帽子、のたれ込み、先丸く浅く返る。茎は磨り上げられ、先浅い栗尻に仕立て、鑢目(旧)不明、(新)切りとなる。 佩き表茎先棟寄りに太鏨大振りの「景」の字があり、その下「秀」の字の一画目の一部が残存している。
 名品にして珍品。古作の魅力に溢れた逸品です。