上達速度が、最も練習量に比例しないタイプ。それは、盲目スケーター。何も見えていない。自分も、周りも、なーんにも見えていない。
自分が見えていないから、どこが悪いのか分からない。周りが見えていないから、人に迷惑をかけていても気付かない。だから、誰も親身になって教えてくれない。
確かに、自分が見えていない、というのは仕方がない。自分を見えるようにするのは、あまりにも難しい。でも、せめて周りはちゃんと見よう。
周りを見ると一言で言っても、いろんな意味がある。
まずは、人の練習の邪魔を極力しない。迷惑をかけない。
それから、人の練習をよく見て、自分の知識にする。
他にも、教えてくれそうな先輩が暇そうにしていないか、チェックする。
あとは、混んでる時になかなかできないような練習を、やれるスペースがないか、チェックする。
指導者ならば、後輩の練習状況をチェックする。
いろいろ挙げたが、結構重要なことも多い。そう、一般論として、周りがよく見えている人ほど、上達するのが早い。理論的に考えても間違いなく、そうだ。場合によっては、怪我を防げるかもしれない。
単純に周りを見るという話をしたが、もっと重要な話もある。盲目スケーターの最大の特徴は、自分が見えないだけでなく、他人の意見も耳に届かないことだ。聞こうとしないのだ。自分の姿を認めようとしないのだ。こうなってしまったらもうおしまいだ。そうならないように気をつけよう。ようは、人の話をよく聞いて、全部は信じないまでも、よさそうなところを取り入れればいいのだ。また、自分の後輩がそうなりかけたら、がんばってまっとうな道に引き戻して上げよう。その人が指導者になる前に。指導者になった後はもっとたちが悪いからね。