スピードを出そう!


フィギュアスケートにおいて、スピードは大事だ。それは、試合に限ったことではない。試合ではスピードがある方が有利なのは紛れもない事実だが、実は練習においてもスピードは非常に重要なのである。
どんな要素でも、常にスピードを上げることを意識するかしないかでは雲泥の差がある。順に説明していこう。
まず、ジャンプにおいて。スピードを出してジャンプに入ることができれば、ジャンプの練習中にスケーティングの練習ができる。そう、一石二鳥だ。そこそこのスピードを出すときは、ステップで加速する。それなりのスピードを出すときは、バッククロスで。本当のトップスピードは、フォアクロスで。そうやって、ジャンプの練習にスケーティングを取り入れることができるのだ。
それだけではない。一般に、正しいジャンプほど、スピードに左右されずに飛ぶことができる。特に、スピードを出したときに顕著な差が出る。正しくないジャンプを飛んでいる間は、スピードを出すとすぐにジャンプが乱れるのだ。スピードを出してジャンプが飛べるか飛べないかが、正しいジャンプを跳んでいるかいないかのバロメータなのだ。
そして、スピードを出してもジャンプが飛べるように練習してゆくと、自然とジャンプの高さが出る。副次的に、ジャンプの質を上げてゆけるのだ。
次は、スピン。基本的に、ジャンプと同じである。正しい入り方ならば、スピードをつけても正しく入れる。また、回転力も上がる。ま、スピンはジャンプほど顕著な影響は出ないが。
最後にステップ。ステップは、スピードがすべてだと言ってもいい。スピードが出せないならば、それはできていないということである。そう、難しいことをやっていてもスピードがなければ評価されない。難しいことを、スピードを出して練習してこそ、本当の力がついていくということだ。
ただスピードを上げてゆくことが上達につながると言うわけではないが、少なくともスピードを出さないよりは出すほうが確実に上達速度は上がるだろう。


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