目標・目的を整理しよう


最近の学生の練習を見ていると、9割方、今何が一番やりたいのかが伝わってこない。
恐らくこのジャンプが一番の課題だろう、と思って練習を見ているとあっという間にその練習をやめたりする。と思ったらまたしばらくしてその練習をしていたりする。
確かにいろいろな練習を交互にやることは悪いことではないかもしれない。賛否両論だが。しかし、いろいろな練習を混ぜ合わせて効果が出るのは、既にできるようになった技術をより正確にしてゆく、あるいはプログラムの中でちゃんとできるようにしてゆく時である。少なくとも、これからできるようにならないといけないという課題に対しては絶対に当てはまらないと考える。

練習に行ったら、あるいは行く前に、目標・目的を整理しよう。ターゲットを絞ろう。そして、それを達成するために、どれだけの時間をそこに割くのか、どういう順序でそれにもって行くのか、よく考えよう。

例えば。
今一番の課題がアクセルだとしよう。それを練習するには、ある程度の体力、集中力が要求されることは言うまでもない。ならば、練習の前半、しかも体が十分に動いている間にやらないと効率が悪い。そうもって行くにはどうしたらよいか。当然個人差もある。例えば。あくまでも一例だが。30分ほど、体力を消耗しない程度のペースでスケーティングとステップなど、エッジを使う練習をして、10分ぐらいで他のジャンプを練習して、そこから集中して30分練習する。このとき、アクセルに至るまでにそれほど集中して練習する必要もないだろう。あくまでも、アップの位置付けだからだ。もしそれ以外のジャンプをもっと練習するなら、アクセルの練習が終わってから、改めて集中してやれば良い。アクセルを練習するほどには、体力も集中力も必要としないだろうから。

まずは、一番重要なものを決めよう。そう、1つだけだ。すべてをそこにぶつける。
そして、それ以外に複数の課題を設けよう。もし、数が多ければ、ランク分けをしたら良い。次に重要なものを3つ、それ以外の課題をさらに3つ、という風に。
そして、それを練習するスケジュールを考えよう。完全に固定する必要はない。実際のところは、リンクの状況に応じて変更する必要もあるだろう。

また、部練だから、スケジュールが調整できない、と考えてはいけない。部練は練習順序が大体分かっているのだから、自分で調整できる範囲で調整しよう。
そして何よりも、完全にスケジュールを調整できる時間、自主練の時間は絶対に必要だ。部練だけではそんなにうまくならない。部錬だけでうまくなろうなんて甘い考えは捨てたほうがいい。そんなことを言う人間はこのページを見ていないとは思うが・・・。

目標を見定めて練習することは、ただ練習の効率を上げるだけでなく、それを周りにアピールすることで教えに来てくれる指導者を引き込むことができることを最後に追記しておこう・・・。


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