もらった点は次に活かそう!

フィギュアスケート点数の分析


フィギュアスケートほど選手たちが点数の見方・順位の出し方を知らないスポーツはないでしょう。
もらった点数や自分の順位に文句を言う前に、正しく分析するすべを知りましょう。
まず、禁句集。
1.”僕の点数なんであんなに低いんですか?”
2.”あのジャッジはいい点つけてくれた”
3.”あのジャッジは厳しい点ばかりつけてる”
理由。
順位は点数で決まらないから。例えば、5人ジャッジで、5人が3.0をつけたAさんと、3人が2.9、2人が5.0を
つけたBさん、どちらが上でしょうか。合計点はAさん15.0、Bさん18.9。でも順位はAさんのほうが上。
上に書いた3つは、全部絶対的な点数しか見ていないから。
では、分析の仕方を説明しましょう。集めるべき情報は、
1.各ジャッジが自分に何位をつけたか。
2.各ジャッジが自分のプレゼンテーションどの程度上げ下げしたか。
3.自分にいい順位をつけたジャッジは、どういう選手に高い点を、あるいは低い点をつけていたか。
4.自分に悪い順位をつけたジャッジは、どういう選手に高い点を、あるいは低い点をつけていたか。
5.自分のプレゼンテーションを上げたジャッジは、どういう選手、演技に高い点、低い点をつけていたか。
6.自分のプレゼンテーションを下げたジャッジは、どういう選手、演技に高い点、低い点をつけていたか。
1と2は集計すればすぐに出ます。3から6は分からなければ聞けばいい。ジャッジに直接聞けるなら、
順位がよければ、”私の順位が高かったのは、どういうところを評価してくださったんでしょうか”
順位が低ければ、”どういうところを直していかないといけないでしょうか”
とでも聞けばいいでしょう。単に、”講評をお願いします”と聞くよりは、よっぽど多くの情報が得られるはずです。
それだけちゃんと研究してることが伝われば、気持ちよく説明してくれることでしょう。いきなり、
”なんであんなに点数低かったんですか!”なんて言われても、”知るか!”としか言えませんからね。
順位が悪いときに、今日は調子が悪かったから仕方がない、で終わらせていては、次につながりません。
順位は本来その日の調子で大きく変動するものではありません。たとえ調子が悪くとも、順位を出す人は
出します。調子が悪かっただけで順位が落ちたなら、ちょっとしたことで順位が落ちる要素があるのであり、
それは講評を聞くことで分かることもあります。分析をしっかりすれば、ジャッジに直接聞けなくても、
まわりの人間にも聞けます。よく、”あのジャッジは私の順位が低かった”という発言に対して、まわりの人間が
”あのジャッジは、今日はXXXを重視してたからね”とか返すこともあるので、分析をしたあとは、原因を
まわりに聞いて回れば、かなり多くの情報を集めれることでしょう。
試合が終わると同時に、次の試合への準備が始まっていることを忘れずに。
そしてなによりも、メッセージを点数で伝えようとしてるジャッジがいるんだから、
それを少しでも感じ、気がついて欲しいですね。
これはジャッジとしてのお願いです。


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