フォアクロス・バッククロス中級編

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僕のスケートはこれで磨かれた、と言っても過言ではない。


中級編の課題は・・・”ステップと同化させる” というとこかな?

よく、フォアクロスやバッククロスはよく滑るのに、ステップがちょっと入ると別人、という人がいます。難しいステップならともかく、フォアのスリーターンが入るだけで、スピードが落ちて、エッジが浅くなって、動きがぎこちなくなる、というのは目も当てれませんね。
これはステップの練習にも問題がありますが、スケーティングの練習にも問題があると思ったほうがいいでしょう。

クロスの練習の際、間にいろんなステップを挟みましょう。3ステップ、4ステップ、6ステップ、フォア・バックスリーターン、ダブルスリー、チョクトー、ブラケット、その他もろもろ・・・。また、順周り、逆周りも組み合わせたほうがより効果的です。

このときの注意点、というより課題は以下のものです。

・フォアクロス・バッククロスと極力同じレベルのスピード、エッジの深さを保ってステップを挟む。
・足を置くだけの1歩を作らない。つまり、すべてのエッジで氷を押す、蹴る。
・フォアクロス・バッククロスの歩数(つなぎの歩数)を減らしてゆく

1つ目は分かりやすいから説明しません。が、非常に重要です。2つ目は、こちらも非常に重要です。これを理解しているかしていないかで、その人の滑りのレベルは雲泥の差ができてます。同じ練習量であっても、です。3つ目も、分かりやすいですね。はじめはクロス8歩にターン1つ、とかから始めて、スピードやエッジの深さを重視しましょう。それから、徐々につなぎの歩数を減らし、難しくしてゆきましょう。当然、スピードやエッジの深さを変えないように努力しながら、です。
で、一番注意しにくい2つ目をしっかり説明してゆきましょう。

最も簡単な例は、フォアアウトスリーから、バッククロスを入れるケースです。左足でフォアアウトスリーをやって、そのまま順周りのバッククロスにつなぐケースを考えましょう。クロスの一歩目は、スリーターンした左足の、バックインの蹴りからです。よく注意して練習していない人はスリーターンしてからまず右足を置き、そこからクロスを始めます。それでは、ターンの後の一歩が足を置くだけになり、それは無駄な足となります。プログラムで言えば、それが隙になります。
蹴り方のイメージを作ってみましょう。
ターン終了の左足で氷を押すには、どうしたら良いでしょうか。一番簡単な考え方は、ターンの終了時点の体勢を、バッククロスで右足のバックアウトで氷を押した体勢(クロスした体勢)と合わせればいいのです。実際にはターン後に右足が左足の後ろにクロスしていることはありませんが、イメージとしてはほとんど同じです。つまり、ターン後に右足が左足の真後ろにあり、そこから右足を右側に踏み出しつつ左足で氷を押せばいいのです。
ここに挙げた例はあくまでも一例ですが、すべてのステップにこれは共通します。考え方は同じなので、いろいろとやってみましょう。

最後に。
ここに挙げた練習は、クロスの練習というよりも、ステップの練習と感じる人の方が多いでしょう。なぜクロスの練習にステップを、それもより難しいステップを入れてゆく必要があるのでしょう。それは、クロスを極めるには、クロスの練習だけをしていても駄目だ、ということが背景にあります。つまり、こういう組み合わせの練習なしにひたすらクロスの練習をしていても、直接的に練習しているはずのクロスでさえも極めることができないのです。
クロスをひたすら練習することは、悪い癖をつける原因になりえます。クロスは、簡単ゆえに、何をやっていてもできてしまうのです。体がよじれていようが、まともにエッジに乗っていまいが、腰が折れていようが、できてしまうのです。そういう悪い癖を残したままクロスをひたすら練習しても、悪い癖がより定着してしまうのです。
もう一つには、クロスの練習もステップの練習も、結局はエッジワークの練習という一つのくくりにまとまってしまうので、共通の練習に行きつく事も多い、という話もあります。

実はこの練習の意味はもっと深いところにあるのですが・・・言葉だけでは説明しきれないので、この辺にしときましょう。


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