ちょっとした注意で点数は変わる!

印象を変えよう

(注:ここでの発言はジャッジとしての公式見解ではありません。あくまでも個人的意見です)

ジャッジが点数を付けるとき、何が一番重要でしょう?どこまでジャンプを飛んだか?どんなスピンを回ったか?滑りの質は高かったか?プログラムはよかったか?いいえ、違います。その人はうまかったか、そうでなかったか、だと思います。うまかったと感じたときにそれを説明するものがエレメンツの難度や質、滑りのレベル、なのであって、結局はよりうまいと感じた人の方が上、それだけだと思います。

そう、印象で点数は決まるのです。そして、それにはちゃんと理由もあるのです。
そしてちょっとした事で印象は変わります。そう、ちょっとした事を注意するだけで点数は変わるのです。

いろいろと挙げてみましょう。

・肩に力が入っている。これはうまく見えない。なぜか。力を入れずにこなせる人間と、力を入れないとこなせない人間、どちらの方が技術が高い?言うまでもありませんね。肩の力を抜いて滑りましょう。

・下を見ている。印象として、内側に、自分の世界にこもって見える。技術的にも、足元が不安定だから下が気になって目がいく。そして、軸が少し折れるので、技術的にも損をする。まわりを見て滑りましょう。

・ジャンプのチェックが短い。小さい。それだけで成功ジャンプも失敗に見えたりもする。

・フォアのストロークがプログラムに入っている。ストロークなんて一部の例外を除いて使わない。うまく滑れないからストロークでごまかしていると思われる。

・まっすぐ進んでいく。エッジに乗っていたら必ずカーブを描くはず。まっすぐ進むときは、右回りと左回りのエッジが組み合わさって結果的に前に進むだけ。常にどちらのカーブを描いているかを意識しよう。ストレートラインステップもそう。ジャンプを飛ぶ場所に向かってまっすぐ向かってくなんて、大損だよ。

・フォアばっかり滑ってる。スピードを重視するとよくある。バックが滑れないと思われかねない。絶対、バックの方がうまく見える。

・テンポの速い曲でひたすら速いテンポで滑ってる。いくら足を速く動かせても、一歩一歩が滑ってないと、ばたばたしてるようにしか見えない。早いだけが技術じゃない。

・一定のテンポで動き続ける。どれだけ音にあっていても変化がない。通常のテンポ、倍のテンポ、半分のテンポ、1/4のテンポを使えば最大8倍のリズムの差が出る。当然変化が出る。クロスで倍のテンポは無理、それでも構わない。変化をつけるのが目的なら、左右足を踏み替えるだけでもいいし、2回単に氷を蹴るだけでもいい。

・高さの変化がない。頭は常にこの高さ、腕は常にこの高さ、腰は常にこの高さ、というのではたとえその基本姿勢がきれいでもぱっとしない。なんでもいいから上下の変化を出す。手もそう。滑り方もそう。膝をしっかり曲げれる人ほど、膝を伸ばして立ちあがったときに大きな落差が出る。そして、曲げているときの深さが強調される。

まだまだあるはずです。こそくでもいい。うまく見せる術を考えてみましょう。


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