学生の滑りを見てよく思うこと。
「曲がらない・・・いや曲がれないのか・・・」
そう。カーブに乗れないのである。
深いカーブに乗れないから動きが小さく見える。弱々しく見える。
弱々しいから上手には見えない。点数も出ない。
滑りの力強さ、それはスピードや体格なども影響するが、何よりも
大きいのは深いエッジに乗れるかどうかだと思う。
本題に入る前に、少し整理してみよう。
「滑る」ということは、すなわち「エッジに乗る」ということである。
まずここではっきりさせよう。
スケートのエッジにはアウトとインしかない。フラットはありえないのだ。
さて、アウトかインに乗ると何が起こるだろうか。
答えは簡単、曲がってゆくのだ。誰でも分かる。
ところが。
カーブに乗って曲がってゆく、簡単だが、実は奥が深い。
正しくエッジに乗り、カーブを描いている状態とは、どういう状態だろうか。
実際のところちゃんとは分からない。程度の問題だからだ。
YesとNoの世界ではない。どの程度うまく出来ている、そういう問題だ。
では、ここでは1つ定義することにしよう。
「そのエッジに乗ってどこまででも同じ円を描ける状態を正しくエッジに
乗っているものとする」
まあ実際のところ「どこまでも」はいいすぎだろう。
では目安として1つちゃんと定義しよう。
「そのエッジに乗って円を1つ描ける状態を
正しくエッジに乗っているものとする」
さて、この定義のもの、「私は正しくエッジに乗って滑れています!」
そう言える人はいるだろうか。
声を大にしてはっきり言おう。
「この私は正しく乗れていない(ボソッ)」
・・・・・・・
・・・・・
・・・
無理。てゆっか無理。ふつーに無理。
例えば私はチョクトーを5回やった最後のエッジで円を1つかけるかと
言われると多分できない。
身近なところで言うならば、ストレートラインステップの途中、誰かの掛け声と
共にステップを止めたとき、そのエッジで円を1つ描けるだろうか?
100%できるわけがない。が、その努力をすることで、より正しくエッジに
乗れるようになってゆくのだ。私はそう思う。
前置きが長くなったが、では順に練習方法を考えてゆくとしよう。