もの (material) にまつわる憶い出いろいろ
友よ。/寛大なるもの、誠実なるもの、知恵に富めるもの。/勝利者よ。
週末は例によって体調崩して滾々と眠り続けていた。
何度めかにもなると眠り男の振る舞いにも慣れたもので、適当に頭痛とつき合いながら夢と現つのあいだを往還する。
そのおり観た夢の幾つかの景色。日曜は週末に久しぶりの晴天。ちょうど目覚めの周期と朝とが一致したのでのそのそと起き出す。起き出して布団を干す。布団を横目に朝食を取る。朝食を取りながらヤフオクで落札した太陽の稲垣足穂特集号(91年12月号 No.366)などをぱらぱらと眺めた。タルホについての言葉のあれこれを拾い読むことはお白湯を飲むようで、芯から端へじんわりと滲みていく。■bと偶然出会う。終電に乗り遅れる。行けるところまで行く。
■エレベータに乗り脱出を図る。上昇する。
直前で止まり、落下。
天井のハッチから抜け出し元の階に出ると状況は解決している。
■夜の温室。横に座り込んでいるワンピースの女性。後ろ姿。
タルホを読んだら歯車に触れたくなったので自転車のチェーンに給油する。こないだブレーキワイアとシフトワイアを交換していたこともあっていい調子。ついでに久しぶりにクルマに火を入れようと思ったら……バッテリーあがってた。しょぼーん。しばらく乗ってあげられてへんかったからなぁ。今の寮にいられるのは来年の3月までだという通達。あ、もう、5年経つんだ。すっかり苔むしちゃったな。
次はどこに住もう。でも今の場所が極端に交通の便いいからご近所さんのような気もする。荒川越えるとなんか負けたような気がするし(ナニにだ)。2月3月になると学生さん大挙するんで、早いうちに決めないと。
それにしてもそろばんはじくとなかなか悩まし。クルマ関係の出費が年間50万超でなんとも悩まし。考え中。
まだ引っ越してません。
取り敢えず部屋は決まったんだけど、なんかもうあれこれ取り混ぜてばたばたでほとほと消耗しきり。年明けて2度ほど風邪で寝込んでしまったり。でも神聖少女帝国とか恋ヒシカルベキとか、フェイバリットなサイトが頑張ってはるのをみると頑張ってみようかなという気持ちになって。そんな日常です。
いろいろとネタはあるけど気分が無いのでゴメンナサイ。とかいいながら机の上にはいつの間にかこんなコが。
チェコから来たキャメラ。華奢なようでいて、私より十ほども歳上の二眼レフ。
□モラヴィアの残照、フレクサレット(中山慶太/東京レトロフォーカス/マカロニアンモナイト)
引っ越しました。
けっきょく引越し当日に荷造りが終わらず、全国の仏車海苔のあこがれ(もしくは通過儀礼)「マイカーで引越し」を実践してしまう羽目に。おかげで見かけによらない積載力は満喫できたけど、これからは年に一度は大掃除と棚卸しをすることにします、ごめんなさいサンタマリアとお星様に誓ったりした先月末。
これまでのワンルームから都合ひと部屋増えたわけだけど随分生活にゆとりが出るねぇ。ひろびろ〜。シネコンに徒歩圏内なのも◎で、早速「王の帰還」観に行ってみたりして。
ブロードバンドと併せて野球とモータースポーツとサイクルスポーツとテレビ神奈川目当てにCATVに加入した。で、漸くの漸くで『御先祖様万々歳!』を観た。
ひゃあ、これはすごいわ。怒涛のように繰り出されるコトバの数々。ダッチロールを繰り返しながら虚構と虚構が入れ子のように連鎖していく筋立て。そして最後、これ以外有り得ないという一点に向かって収束していくモノガタリ。地にはセイタカアワダチソウが生い茂り、空には黄色い飛行船が舞う埋立地。キャラクターデザイン、スクリプト、演出、音楽のすべてが完璧で、堪らなく胸がどぎまぎして。なんでもっと早く観とかなかったんだろう……ってのは、なにも経時で鮮度を失っていたからではなくて(そんなにヤワな作品じゃあ無いよね)、私自身舞台演劇を観る前に観ておきたかったってこと。そして舞台を観たあとで再見したとき、どのように印象が変わるのかを確かめたかった。今はもう、舞台の上の歪められた時間も空間も、緊張と馴れ合いが混濁した客席との空気も知ってしまったから。
※本文とイラストはわりと無関係です
落描き〜(模写)。
ごめんなさい。引っ越してからまだスキャナを繋いでいないのをいいことに、ちょっとしばらく絵柄迷走します。日に日に一枚ずつ薄着になっていくようなこの頃。暖かいのは好いね。寒いとどうにでもなれとアナーキーな気持ちになるのがいけない。自転車のメンテナンスをした序でに荒川までぽたぽたポタリング。まだ木は裸の枝を晒しているけど、空気の匂いはすっかり春のものとなっていて。このまま、このまんまで暖かくなるといいな。書斎には冷暖房がないだけに尚更。
気候の変化を数値で掴まえたかったわけじゃないのだけどアシストオンで思わず買ってしまったのがSEEDと言う名の温度計。相変わらず危険な店だ。なんだか計器っぽいレタリングとか、こういうちっこくてアナログで健気に働く機械にはどうしてもあらがえない魅力があるね。そういえばランチアの新イプシロンも(クラシックランチアに則った)こんな感じのかっこいいメータでこれまた萌え。その新イプシロンのプラットフォーム流用できるからジュネーブに出展されたフィアット トレビウノも現実味あるのかな……って思ってたらコイツはRRレイアウトらしい。うわ、まじですかフィアット。イタリア人なのにそんなに律儀でいいのか。
ボンバイエ。それは……。
こないだみぞれ降る中、ワーナーマイカル板橋に『イノセンス』を観に行ってきた。
あれこれ世評は漏れ聞いてたけど、情報の密度は予想以上に凄い。映像と言語の目眩くペダントリーにくらくら。だけどそれは花見にも似た酩酊感で、或る種ページェントのよう、考えることを感じるようにして感じて(あれ、ナニいってんだ)おけばいいのかもしれない。こと押井守に関しては、騙されるために身を任せることができるというのはある。たとえ騙されても、けして裏切られることはないという安心感。なんにせよ、確かに創造意欲をもりもりと刺激される映画だね。
ところであのシーンで流れるあの音楽の旋律って「BABEL」のテーマだよね。思えば確かにP1も、かりそめの魂を与えられた人形達の叛乱の物語でした。
予告編で流れてた『スチームボーイ』がやけに面白そうだったけど、その前に『マスター・オブ・コマンダー』も観に行かなきゃ。人形たちのもっとも美しい姿が毀れていく、まさにその瞬間なのだとしたら、不完全な屍体として生まれ完全な屍体として死ぬために生きる僕たちはどうしたらいいのだろう。
今後はこちらで更新していきます〜。
これからも御贔屓に☆