小松さん(以下K)はいはい。というわけで今週は奥田スペシャル、オクスペです、と。奥田先生、今日のテーマは?
奥田さん(以下O)今日はですね。復活!スティーリー・ダン。ということで、新作でましたよね?みんな大好きな…スティーリー・ダン。(笑)
郷太さん(以下G)どっちかっつーとオレはあんまり…(笑)。まぁまぁ。でも好きですね。ぜんぜん好きです。
O でもオレもね、去年ぐらいからようやく体に染みてきたっていうか。
G わかるわかる。
O それまでも聴いてたんだけど、すごいね、伝記とか読んじゃって。あの2人のことがすごいね、いとおしく感じるようになっちゃって。
G ドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカー。ま、基本的にやっぱ大学生で音楽やる人ってだいたい好きだったりするよね。ま、オレらの周りにいた人がそうだったのかな。
O まずね。
K そうですね。ただ雰囲気的にあれなんですよ。けっこうできるやつらはこのスティーリー・ダンのアルバム1曲目からどんどんカヴァーしていくっていう雰囲気があってね。
O しばらくスティーリー・ダン好きって言いたくない雰囲気あったじゃん、なんか。でも去年ぐらいから「やっぱいいじゃん」って。この人らがね、何て言うのかな、すごいどうしようもない人たちで。
G どういう人かちゃんとやっぱり聞いてる人に説明してあげた方がいいんじゃない?
O ひとことで言うとね…昆虫みたいな人ですね。
G・K 笑
G インセクト!
O 実際にね、昆虫って言われてたらしくて。ほんと見た目もそうなんだけど、なんかね…ほんとなんか血かよってるのかな、みたいなところとかあったりして。
G 音楽のほんとの意味の職人なんですよね。完璧に、プロフェッショナルに、作曲して。もともと歌う人じゃなかったみたいだし。で、もう2人組だけで、あともういろんな人いれかえたり。その曲にいい人を5、6人使って、良かったらこの人みたいなかんじだよね。
K そうそう。最初バンドやってたんですけどね。その2人があまりにもそういう感じだからメンバー1人離れ、2人離れ…3人離れて。2人だけになっちゃった時にちょうどその時にすごいミュージシャン呼んで、やったのが『エイジャ』とかね。
G 有名なアルバムがある、と。でも地味な人たちですよね。
K 地味ですねー。
O 地味だね。
G 地味で逆に派手だけどね。
K 写真とか見たらほんと、いらねぇよって感じだね。
G まぁ、2人組で、いろんなミュージシャンを入れ替えて、アルバムを作る、と。珍しかったんですよね、その頃はね。わりと。その発想が。
O だからオレもさ、フリッパーズ・ギターとかも好きで、なんかスティーリー・ダンってフリッパーズ・ギターぽいなって、伝記読んで思いました。すごいなんかこう、極度の完璧主義っていうか。始めバンドからユニットになったこともそうだし。
G はいはいはい。
K バビロン・シスターズ始まっちゃってますね。
O じゃ、聴いてみますか。これ『ガウチョ』に入ってるバビロン・シスターズ、聴いてください。
♪スティーリー・ダン/バビロン・シスターズ
O はい。スティーリー・ダンでバビロン・シスターズ聴いてもらいました。これがね、ガウチョっていう…ま、前作に。
G いわゆる最後のアルバムに。
O 最後って20年前のことだけど。
G (笑)
K この曲ね、ぼく大学の時に好きで聴いてて。田代さん(?)て大学の先輩の車で聴いてて、「いい曲だなぁ」とか思ってたら、「この曲やめろよ!ケツがかゆくなんだよ!」って言われてね。(笑) 悲しかった思い出ありますね。
G (笑)
O そういう人がいるのもわかる、気がするよね。
G なんでこの曲を選んだんですか?奥田さんは。
O いや、これがいちおう最後っていうかね。
G あー、いちばん最新。
O 彼らが言う前期…。
K 中期だね。
G これがね、1980年だって。
O で、この後に活動休止して。20年ずっと出さずに。その間にドナルド・フェイゲンはソロアルバムを2枚出して、ウォルター・ベッカーも1枚出して。
K あとライヴアルバムも1枚。
O 出てますね。
G 日本にもライヴ来ましたよね。
K 来ましたね!
G でもライヴはほとんどしない人たちなんだよね。
K 途中からね、しなくなって。
O で、次に聴いてもらう曲は、そのドナルド・フェイゲンの2枚目のソロアルバム『カマキリアド』ってアルバムから、スノウバウンド聴いてください。
♪ドナルド・フェイゲン/スノウバウンド
O はい。ドナルド・フェイゲンでスノウバウンドでした。
K これは7年前なんですね。
O 7年前だね。オレ大学入った年っていうの覚えてて。
K これ出たときに、福山雅治さんが今年のベストアルバム押してましたよ。
G (笑) それはどういう意味で言ってるの?(笑)
K いやー、わからないけどね…。
G 違うちがう。小松がどういう出典を…。
K そのぐらい昔から福山雅治さんは…って。
G ぁあ〜。これが…(笑)
O 深い曲ですね。
K いい曲ですね。
G ♪スノウバウンド〜。でもなんか基本的にスティーリー・ダンって、絶対パッって聴いてスティーリー・ダンってわかるんだけど、どの曲かとか把握するのに時間かかったりするよね。曲ごとの違いってさ、そんななかったりするじゃん。知らないやつにとってはさ。
K 初期の方はね、またずいぶん違うんですけどね。
O 初期はもっとね、なんかスキのあるかんじっていうか。
G なんかオレ、スティーリー・ダンってさ、2枚とか買ってるんだよね。なんか持ってないと思ってさ。(笑)
O (笑) わかるわかる。
G この前もオレ2枚買っちゃってさー。(笑) 聴いててもぜんぜん気づかなくて、途中から「あれ?これ持ってるよ!!」とか思って。(笑)
O 意図しない2枚買いしてるよね。
G そうそう!(笑) 意図しない2枚買い。
O これはでもね、スティーリー・ダン活動休止してからしばらくぶりに2人が共作したやつで、なんかちょっと微笑ましいかんじが…そういうのが出ててすごい好きなんですけど。
G うん。プロデューサーの涌井さんも好きだって。えー、整理するとこっちはドナルド・フェイゲンのソロなんですよね。
O そうです。
G 2人組の方のソロで。前のは、スティーリー・ダンっていうグループで、ウォルター・ベッカーって人と2人でやってた。
K 印象は変らないかもですけどね。
O 最後の曲いきましょうか。じゃ、最新作からジャニー・ランナウェイ聴いてください。
♪スティーリー・ダン/ジャニー・ランナウェイ
O はい。スティーリー・ダンでジャニー・ランナウェイでした。
G いいねぇ。
O いいけど、変ってないねぇ。(笑)
G (笑)
K これ20年の年の差があるとは思えないですね。
O 20年なんなんだよっていう。
K そうですよね。ナイト・フライってドナルド・フェイゲンのソロのアルバムの。
O 83年のね。
K ビデオクリップかかったんですけど、同じようにおんなじ時代のAORのビデオクリップもかかったんですけど、ドナルド・フェイゲンのナイト・フライのそのやつだけ、今みてもおかしくない映像なんですよ。それはやっぱけっこうすごいなぁと。
O だけどさ、当時も新しいなぁってかんじでもなかったよね。
K そうだね。今のほうが逆に新しく聴こえたりするよね。
O でもね、新作もすごい良かったですね。聴いたんですけど。
G 2人買ったよね。
K 買った買った。ぼくはね、前のカマキリアドが出たときに一聴したときの印象と変らないっていうか。なんていうんだろ…聴いたかんじは別にね「ふーん」みたいなかんじで。しばらくたつと、何回か聴いてくとすごい良さがあって。今カマキリアドすごいいいんですよ。
G あー、わかるわかる。そういうのあるね。
O わかる。そういうかんじの人たちなんだね。
G 昨日キリンジに会ってきたじゃない?兄弟は何て言ってました?
K 兄弟はね、結局ねぇ…ドナルド・フェイゲンのカマキリアド
プラス ウォルター・ベッカーのソロのしょーもなさ足して地味にした感じって言ってましたけどね。
G (笑)
O 確かにすごいシブイかんじだよね。なんかギター色が強いっていうか、ブルージーなかんじのアルバムですね。
K 音数少ないですよね。
G あとでもなんか単純にウッ・ウッっていうのが強くなってるような気がする…この曲だけかな。
K あー、たぶんね、もともとそういうのがしたかった人で、ドラムのリズムのパッションとかすごい出したい人なんですよね。
O やっと出せるようになってきた。
G これはいいんじゃないですか?ぼくもこれで初めて知りましたけど(ニューアルバムを)。はい。
O でもこれ以外にもいい曲いっぱいあるからね。
G このアルバム買ってみよう。
O ということで、スティーリー・ダン特集でした。
G これはいつ出たの?
O これは昨日とかじゃない?
G 昨日か…。おし、買ってみよう。
K ということで、どうでしたでしょうか?と。来週は郷太スペシャル・ゴウスペです。どんな曲になるのかお楽しみに。
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