神はいるのか!?第一話

 ついに、やってしまった・・。
 男は深い達成感と浅い後悔を交えながら言った。
 その男の名。仮にAとしておこう。Aはその行いによって生じた金額。20万円を手に持ち、祈る。
「せめて、元はとりたいな・・・」
 Aはこれから8〜10日後に届くと言われた、自身にとって恐らくは20世紀最大の買い物になるであろう「それ」パソコンがくるのを心待ちにするのだった。
 その後、彼に訪れる怒涛の日々。後に言う、火の7日間が来るとも知らずに。
 
 
 パソコンを買うと決め、まずAは自分のすべきことを考えた。いや、考えるまでも無かった。
 約4年間、全くの手付かずと言って良い程にまで荒廃した部屋の片付けである。
 さて、どこから手をつけよう。
 Aはその6畳間に広がる、大宇宙を眺めた。
 完璧である。
 その、あまりにも完成されたカオスは一種の芸術を生み出し、いじる事ができる所など一つとして無かった。
「寝よう」
 Aは何事もなかったように寝る事にした。
 最初の1日目が終わった。       
 
                                 つづく
                         

第1話  第2話  第3話  第4話  第5話  第6話  第7話


送った小説に戻る  書いた小説に戻る  TOPに戻る