神はいるのか!?第二話
1日が過ぎた。 Aは眠りから目覚め、辺りを見渡す。 何の変化も無い。当然だ。 「ずるずる行く訳にもいかないか・・・」 やれやれといった趣で、Aは4年の歳月と闘う事にした。 まずは何をすべきか。少し考えて答をだす。 雑誌だ。 今現在に置いてこの部屋に対する雑誌の割合は、恐らく日本の一般の部屋における割合を遥かに越す。平均標高60センチ。それが現在のこの部屋における雑誌の高さだ。無論、それが部屋びっしりに詰まっての高さである訳はないのだが 、布団やタンス、AVラック等家具系を除けば他はこれらで埋めつくされていると言っても過言では無い。 これらが無くなれば・・・。 Aはそれだけで部屋の片付けが8割終わる事に気づいた。 よし、取り敢えず・・・・。 Aは手元にあったスポーツバックに入れれるだけの雑誌を詰め込んだ。 約40冊の雑誌を背負い、家から自転車で10分程離れた勤務先に向かう。勤務先には今はほとんど使われていない手ごろなスペースがあるのだ。Aは取り敢えずそこに雑誌を置き、そこから少しずつ捨てていく方法を選んだ。 時間が許す限り会社と自宅の間を何度も往復する。もともと積まれている雑誌は取っておこうと、わざと残していた訳では無い。気づけばこうなっていただけなのだ。未練は無い。 Aは今、一つの機械となっていた。 まさに人間ベルトコンベアーである。 雑誌は徐々にその姿を消していった。 つづく |